英国の庭から~海外生活ブログです

欧州調査歴25年以上のリサーチャー兼駐在員妻です。英国在住歴は通算10年。庭仕事のかたわら、言いたい放題つぶやきます。

晩秋のデービッド・オースチン・バラ園に行く

ピーク・ディストリクトの旅の2日目、昼前にデービッド・オースチンのバラ園に行きました。シュロップシャーのテルフォードから車で15分ほどの場所にあります。

悪天候の日々が続く中、奇跡的に晴れた朝で、到着したときはまだ晴れていました。でも、バラ園を見ているうちにどんどん雲が増えてきて、バラ園を出る頃には空は雲に覆われていました。英国はどこに行っても山のような天気です。

 

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左側が入口と売店。

様々な苗、道具、雑貨が並ぶ売店

バラ好きの人なら、知らない人がいないほど、英国で最も人気のあるバラ園がここです。初代デービッド・オースチン氏は当時主流だったハイブリッドティーローズとオールドローズを掛け合わせて両者の良いところを活かした新しいバラを作り出し、イングリッシュローズと名付けました。同氏が晩年まで暮らした家とその周囲のバラ農場がこの敷地内にあるのです。そしてここから世界中に苗が送り出されています。

https://www.davidaustinroses.co.uk/

 入口を入ってすぐ、広い売店があり、バラ関係園芸道具や鉢に加えて、数々のギフト用品やカード類が売っていました。色々と欲しくなるものがありました。同社の通販ページにも出ています(価格は若干高めの品が多いです)。

https://www.davidaustinroses.co.uk/shop-online

欧州内からだと、裸苗も注文できます。デービッド・オースチンの裸苗は、土付きの大苗を買うよりも価格・送料共に安く、しかも英国内の園芸センターなどで買うよりはるかに丈夫です。さらに、これが本当に素晴らしい点だと思うのですが、購入5年以内に枯れるようなことがあれば保証サービス付き。欧州在住の方で、デービッド・オースチンのバラを購入しようと考えられる方は、12月~4月までの期間限定の裸苗を注文されることをお勧めします。というわけで、私もオランダに行って庭付きの家が借りられたら厳選した裸苗を注文しようと考えています。

念のため担当の女性スタッフに聞いてみました。

「アムステルダムから注文できる?」→問題なし!
「EU離脱しても大丈夫?」→全く問題なし!想定済みよ。
「2月末頃に注文したいけど」→裸苗は4月まで大丈夫よ!
「12月からEUプラントパスポート制度が導入されるけど」→Sorted!(解決済)

と力強い返事。

英国企業はブレグジットに準備なんですね。さすが・・

5つのコーナーからなるローズガーデン

さて売店を抜けるとローズガーデンです。もう秋も終わりですので、バラは1株にせいぜい数輪しか残っていません。今年の秋は雨が多くて、せっかくつぼみをつけても花が開かずボール状のまま、腐ってしまったものが多いようです。それでも、多少花が咲いていて花の様子を確認できたので、満足しました。

この時期、ここを訪問する人は、本当にバラ好きの人と、後はギフトショップに買い物に来る客ばかりのようです。

植えられている品種をみると、ここはショールームを兼ねているのでしょう。だから廃番になったものは1つもありません。いつかできたら過去に販売したすべての品種を飾るコーナーを作って欲しいな。そしてアンケート投票でも受け付けてくれたら復活請願したい品種がたくさんあるんだけど。

庭は5つのコーナーに分けられていました。

THE PATIO GARDEN

こちらは売店裏のスペースです。1鉢に1種類ずつ贅沢に植えられています

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鉢にはDAVID AUSTIN ROSESの文字

THE LONG GARDEN

長い通路の両脇にバラの植え込みが広がっています。

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下のバラは左からTHE LADY GARDENER, DAME JUDY DENCH, SUMMER SONG

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THE VICTORIAN WALLED GARDEN

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右はSUMMER SONG

THE RENAISSANCE GARDEN

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THE LION GARDEN

ライオンの彫像が置かれ、4本の長いボーダーに低木のイングリッシュローズと多年草が植え込まれています。

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次はどのバラが廃番になるのか

前にも何度も書きましたけど、種苗法の保護期間である25年を超えたものから見切りをつけているのか、デービッド・オースチンは、名花をどんどん廃番にしてしまっていて、とても残念です。

下の左側のLADY EMMA HAMILTONは現役のバラの中では最も人気の1つで、まだ沢山植えられていましたが、今年のカタログからは既に写真が消えています。いやな予感。

右のバラLICHFIELD ANGELの方は新しいバラでもちろんカタログにものっています。 

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LADY EMMA HAMILTON、LICHFIELD ANGEL

EUはどこもそうですが、英国も農薬規制が厳しくなってきて、消毒をしなくても済むバラが優先されるようになってきています。BBCのガーデナーズワールドをみても、消毒は殆ど励行せず、手でとるだけ、一部は野生の動物のために残してあげてね、などと暢気なことを言っています。

英国は気候が涼しいので、日本ほど虫や病気の被害がありません。しかし、年々雨量が増え、夏が暑くなっていて、いつまで鷹揚でいられるのでしょうか。

丈夫だとしてお勧めとカタログに記載されているのは次のバラ。

ピンク:Olivia Rose Austin,Mortimer Sackler,The Mayflower
赤:Princess Anne, Hansa, England's Rose
白:Kew Gardens, Susan Williams-Ellis, Claire Austin
オレンジ・黄色: Roald Dahl, Malvern Hillls,Tottering-by-Gently

もうひとつ、これは英国の天候のせいでしょうが、日本に比べると日照時間が短いので、花付きの良さや返り咲き性の良さをより優先しているように思います。

花付きの良さとしてお勧めされているのは次の種類。

ピンク:Halow Carr,Olivia Rose Austin,Mortimer Sackler
赤:Princess Anne, Thomas&Becket,Gabriel Oak
白:Kew Gardens, William & Catherine, Iceberg
オレンジ・黄色:Lady of Shalott, Roald Dahl, Malvern Hillls

下線を引いたのは、丈夫で花付きも良いというもの。

さて、今後のデービッド・オースチンですが、日本での人気が今後どうなるかはわかりませんけど、2代目になっても、旧品種をバサバサ切っても、順調に成長するような気がします。というのは、主たる顧客の英国や北米、豪州など英語圏の顧客は、それほど1つ1つの品種の違いを気にしないし、買い方が違うと思うのです。

英語圏の顧客の住宅の多くは庭が半端じゃなく広いし、英国はその中では小規模ですが、庭付きの家には前庭と裏庭、両方あるのが普通です。庭の模様替えや引っ越しなどの時の買い方をみると、一度に同じ種類を1ダースという風に大量に注文します。同じ種類を3本買えば10%割引になるという価格設定です。花付きが日本ほどよくないので、3本ずつまとめて植えないと貧弱に見えるということもあるので、まとめ買いとなるのでしょう。

日本のように狭い庭に、1本1本違う種類を何十鉢も、購入時、あるいはそれより少し大きくした植木鉢のまま並べる・・というような植え方をしている人はあまり多くはなさそうです。だから病害も少ない感じ。

また、欧米の買い方だと、あまり細かい違いなど問題視されないのかもしれません。そういう欧米と比較してあんまり儲からないから、って日本から撤退したら悲しい。は~

などなど、ぶつぶつ言いながら、デービッド・オースチンのバラ園を後にして、一路ライム・パークに向かったのでした。 次回はいよいよMr.ダーシー💗のペンバリー館からの報告です。

なお、デービッド・オースチン・バラ園への行き方ですが、車でしたら、簡単ですが、鉄道&バスだとバーミンガムから1時間半ほど、テルフォードからなら50分弱くらいのようです。バスツアーなどの方が簡単かもしれません。

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この日は北上して1日で205kmほど走りました。地図だと近そうに見えたのに。

 さて、上記でご紹介したバラの中で私のお気に入りで、AMAZONで買えるものはこちら。楽天はまだうまく扱えていないので、後日追加しますね(きっと選択肢が増えるはず)。