チェルシーフラワーショーに行ってからあっという間に1週間以上がたってしまいました。だらだら続けていても仕方がないと思いつつ、今日は私の大好きなクレマチスについて報告させてください。
今年出展していたクレマチス専門ナーサリーは2つでした。1つはノーフォークのノーリッチのソーンクロフトナーサリー、もうひとつは世界有数のクレマチス研究家として知られるレイモンド・J・エヴィソン氏のクレマチスナーサリーです。
ソーンクロフトナーサリーはクレマチスの高さを強調
1985年に現社長Peter Skeggs-Gooch氏の両親がノーリッジの農場を購入して設立したソーンクロフトナーサリーはチェルシーフラワーショウで毎年のように金メダルを獲得しており、今年も金メダルを受賞しました。
https://www.thorncroftclematis.co.uk/
展示風景は以下のような感じです。アーチやオベリスクを使って高さを出すような伝統的な飾り方です。私の実家でも、母がクレマチスでアーチを作っていました。日本にいた頃、何度か薔薇のアーチに挑戦したのですが、バラの重さでアーチが地面にひきづりこまれてしまい、左右のバランスの悪さで傾いたり、バラが大きくなりすぎてしまったもので、もしかしたら、こんな風にクレマチス主体のアーチにするのも手かもしれませんね。軽やかで良い感じですよね。
レイモンド・エヴィソン氏はクレマチスをグラウンドカバーとして提案
レイモンド・エヴィソン氏は、世界的に有名なクレマチス研究家であり育種家です。もともとシュロップシャー出身だった同氏は1985年に英国南部より暖かく20%も明るい(日照時間が長いという意味でしょうか)という理由で英領ガーンジー島にナーサリーを開設、現在は年間500万本の苗をする世界中に出荷するクレマチス農園となっています。
https://www.raymondevisonclematis.com/
エヴィソン氏はRHSの役員でもあり、発表された多くの新種がチェルシーフラワーショーで賞を受賞しています。また今年も、展示場は金賞を受賞しました。
ちなみに、同ナーサリーの苗は、大手のガーデンセンターでクレマチスの平均価格の倍くらいの値段17ポンド位で販売されています。
私がエヴィソン氏の名前を知ったのは1990年代半ばです。当時、ただ、内容が充実していると思って、下に並べた一番左側の本を買いました。今でも時々読むと、従来品種の中で特に育てやすい種類、難しい種類などが紹介されています。そうした研究の末に生み出されたクレマチスは、とにかく花付きが良くて育てやすいです。
また、下は英国王立園芸協会(RHS)の月刊誌Garden1996年9月号に掲載された同氏の記事です。当時はまだ植木鉢でのクレマチスの寄せ植えは一般的ではなく、対象的な色合いで1つの鉢に植えこむという手法に惚れ込んでしまったのでした。
ちなみにこの形のオベリスク、当時はガーデンセンターなどでよく見かけたの定番の形だったのですが、今もうほとんど売っていません。生産者がいなくなってしまったのでしょうか・・植木鉢はウィッチフォードのクレマチス専用鉢です(ちょっと浅い気がしますけど)
エヴィソン氏の著書をご紹介
ではでは・・