英国の庭から

欧州調査歴25年のリサーチャー兼駐在員妻です。英国在住歴は通算10年。庭仕事のかたわら、言いたい放題つぶやきます。

マグノリアと桜が満開で(3月22日のウィズリー)

四半期に1度位のペースでお茶をしている英国人の友人マリアンと、せっかく春だしウィズリー庭園(英国王立園芸協会RHS本部の庭)にでも行こうということになり朝から出かけてきました。

 

今日の目玉はマグノリアです。これ、顔ぐらいの大きさがありました。

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こちらはコブシと石楠花。 

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 桜もいろいろな種類が満開。

 

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 高山植物などが置かれている温室の中はムスカリやシクラメンが満開。

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 何気なく置かれた鉢植えも参考になります。

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土手一面に水仙が咲いました。

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 気温は思ったより低くて8度くらいでした。

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 このところ「春眠暁を覚えず」というのでしょうか・・終日眠いです。というわけで、ほとんどコメントがなくて、申し訳ありませんが、おやすみなさい♪

 

Gardeners World 2019 (第2回)

Gardeners Worldという番組は、だいたい毎週金曜日の夜に放映されるのですが、先週見て、まとめようと思っているうちにもう明日は3回目の放映日です。1週間が早い・・

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さて、今回は大きく次のテーマでした。

1.モンティによるガーデニングテクニック

 ジャガイモの植え付けと小型コニファーの植え付け

2. 名園紹介 ヨークシャーのヨークゲートガーデンの冬の様子の紹介 

3.ウェスト・サセックスの名園ぺラムハウスのクライマー(つる植物)の紹介

4.今週すべき庭仕事

番組のウェブサイトはこちら。

https://www.bbc.co.uk/programmes/m000388t

1.では、ジャガイモの植え付け時期は今ということで、レイズドベッドに3種のジャガイモを植え付けていました(家庭用菜園だけでこれだけのスペースをとることができるのがうらやましい)

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つる植物の種まきもしていました。一般的な市販の培養土にパーライト、またはバーミキュライトを混ぜると土がほぐれ、根が成長しやすくて良いと説明していました。低温に弱い植物を育てる時は温室が必要だが、なければ加温式のプロパゲーター(育苗箱)の購入を検討すべしと語っていました。

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↓この板は手作りだと思いますが、用土の上に撒いた種を軽く押し付けて、その上に「ふるい」を使って土をかけます。この後、必ずラベルをつけること、と強調していました。

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 もうひとつ、先週、キャロルが紹介した針葉樹の庭に刺激されたそうで、冬の庭にstructureをもたらしてくれる針葉樹を植えなければと力説していました。そして、鉢植えで育てられる、あまり大きくならない針葉樹としてジュニパー(西洋ねず)のコンプレッサが紹介されました。横にも縦にもあまり成長せず、数年に1回の植え替えでよいのと、用土を選ばないということでした。例によってコンポストにたっぷりグリッド(小石)を追加していました。鉢植えの針葉樹は水はけがよくすることが必要だが、同時に水切れに弱いので、水遣りをしっかりすることが大事だそうです。植えた鉢の下にテラコッタの足をおき、階段を挟んで左右にシンメトリカルに配置しました。

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2.ヨークシャーのヨークゲートガーデンは1950、60年代にスペンサー家が作った庭で現在は団体の管理となっています。番組キャスターの1人、アダム・フロスト氏が案内。木々が作り出す強いStructureを中心に紹介。冬は植物や庭のStructureが分かりやすく(特に落葉樹)くてきたいいのだと説明していました。すみません。Structureの意味が良く理解できていない私です。(この庭、2015年の夏に訪問しましたが、大変すばらしく、近日中に夏の様子をご紹介します。)

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3.ウェスト・サセックスの名園パーラムハウスは、大量のクライマー(つる性植物)を育てていることが特徴。ヘッドガーデナーのトムからクライマーの魅力が紹介され、彼が選んだ育て甲斐のあるクライマーベスト10のリストが次のページに紹介されています。

https://www.bbc.co.uk/programmes/m000388t

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4.今週の庭仕事

秋に収穫するタイプのラズベリーを育てている場合、根本から選定すること。

スノードロップの株分けの適期。

ブドレアをかなり深く選定すること。太い枝も最も低い芽の位置で切って構わない。オーナメンタルグラスも前年育った部分はすべて切る。

常緑の草は1本1本切るが、茶色くなるタイプは古い部分は全部切って構わない。

イースターの飾り

そろそろイースターです。例によって季節のお祭りが好きな私。クリスチャンでもないのにイースター飾りをしてみました。

 

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ちょうど今、レンギョウの開花時期であちこち咲いているので本当は生の枝を使いたいところですが、今年のイースターは遅くて花がもたないので、造花にしました。

 

卵の飾りのうち、幾何学模様のは、90年代にプラハのイースターエッグの専門店で買ったもの。ウズラ卵才津のものと波型のリボンのついたものはさらに古くて70年代にデュッセルドルフで買ったのをもらいました。統一感が皆無なのが難点。

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 ↑水仙の花が安い。無造作な売り方に毎年驚いてしまいます。

 

スーパーに行ったところ、卵やウサギ、ヒヨコの形をしたチョコやカードが売っていたり、水仙が1束1ポンドと安いのでしばらく黄色系の飾りが続きそうです。

 

外は今日も寒くて曇ってはいますが春ですねぇ。

 

 

春の宵を満喫して

昨日は、残業せず、6時前に退社しました。

 

日が長くなってきて、外が明るい!しかも晴れてる!

それだけで嬉しくなりました。

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最寄り駅を降りるとすっかり暗くなっていました。

気温を見ると朝は4度でしたが、帰りは8度。

まだ寒いですが、木々は花をつけています。

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春の宵は気持ちいいですねぇ。

英国の天気は山の天気に近く、午後晴れている日は少ないので、こういう日はそれだけで嬉しいです。

 

翌朝は朝から雨、出勤する頃には止みましたが、終日、曇天でした。

明日も終日、曇天の予報です。

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本当に春の晴れの日は貴重です。

下院議長、EU離脱案の3度目の採決を阻止(ブレグジット その23)

今日3月18日、EU離脱について議会で大きな動きがあったので報告。

 

メイ首相は、今週20日(水曜日)に、先週否決されたEU離脱法案を再度、議会採決にかけるつもりで、先週以来、議員に「妥協してよ」と一生懸命訴えていたのです。しかし、その旗色は悪く、またしても「ぼろ負け必至」というニュースがあちこちで囁かれていたのですが・・

 

なんと、今日、バーコウ下院議長が、「そもそも、先週と内容が変わらない議案を2度採決にかけるのは議会ルール違反だから認められない」と、採決そのものを却下してしまったのです。

 

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Independent紙(2019年3月19日付)

 

 ブレグジット議会は、もはや完全に「バーコウ祭り」となっちゃった感じです。ガーディアン紙の意見記事には、「議長はゲームの親のようなもの。メイ首相はゲームを勝ちに行くつもりで、ゲームの親にしてやられた・・」というようなコメントが。(TBSの次のビデオも面白い)

www.youtube.com

  

 この結果、メイ首相はこれ以上悪あがきができなくなったと思われます。(まだ何か抜け道があるのかな?)たぶん。そうなると粛々とEUに対して離脱延期申し入れするしかありません。そして、その申し入れは、3月21日から開催されるEU首脳会議の場で議論されるとみられます。EU側がすんなり応じるとも思えないので、「延長を求める根拠がない」「延長ではなく50条を撤回しろ」など、厳しい意見がつきつけられることでしょう。(フランスの英国いじめに注目しています)

 

 ところで、政治はダメと言われていますけど、ファッションはいまだに注目を集めているメイ首相。最近の注目は手袋です。冬から春にかけて、要所要所で「革の手袋」をしているのが、注目されています。今回の首脳会議でも「革の手袋」をつけるのかな?

 

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右はGuardian紙2019年3月19日付 右はPolitical Syleより

メイ首相の手袋コレクションは次の記事参照。

politicsandstyle.blogspot.com

 

 

 

 

3月17日はセント・パトリック・デー

今日、3月17日は、セント・パトリック・デーです。朝、起きて英国のGoogleを開いたところ、次のようなロゴになっていました。

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ちなみに、今日は私の誕生日。だから、次にGoogleを開いたら↓のロゴに変わっていました。もうこの年になると、誕生日だからといって、お祝いやパーティーをする気分でもなく、地味に過ごすので、放っておいてよ・・という気もしますが。

 

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さてさて、そうは言うものの、かねがね、なぜ3月17日は「聖パトリックの日」と呼ばれるのか、この人は一体何者なのか、どうして欧米の人はこの日を祝うのか、不思議に思っていたので調べてみました。

 

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アイルランド・タラの丘にある聖パトリック像 by Wikimedia Commons

聖パトリックはローマ支配下の4世紀後半(一説には385年~461年)に英国に生まれ、アイルランドに最初にキリスト教を伝道した人です。3月17日はその命日だそう。名前、生没年、いずれも正確な記録はなく、諸説あります。

 

聖パトリックはケルト系で生まれた場所はウェールズまたはスコットランドにあった村Banna Vemta Burniae。本名はMaewyn Succatといい、16歳の時に、海賊にさらわれてアイルランドに連行され羊飼いとして6年間過ごしました。この間に信仰にめざめた模様。アイルランドを脱出して故郷に戻った後、フランスのブルゴーニュ地方の都市オクセールに行って聖ジェルマン大司教の薫陶を受け、僧としての修行を積み、アイルランドでのキリスト教の伝道者になったようです。

 

聖パトリックはアイルランドの初代の大司教となり、40年間にわたってアイルランド中を回って布教に努めたそうです。そして120歳でアイルランドのSaul, Downpatrickで亡くなったそうです。当時としては、ずいぶん長生き。しかし、殉教したわけでもないし、どこかの国にキリスト教を伝道しただけで聖人になれるなら、もっと多くの人が聖人になれますよね?

 

奇跡を起こしたかどうかもわかりません。アイルランドから蛇を駆逐したといわれています。でも、もともとアイルランドには蛇は生息していなかったという説もあります。

 

聖パトリックが列聖されたのは17世紀のこと。これはカトリック教徒とプロテスタント教徒との間で戦争が続き、イングランドがアイルランドを支配下に置こうとしていた時期です。アイルランドのカトリック勢力を加勢するため、ローマ法王庁やカトリック諸国がそうしたのかなぁ、と思います。また、18世紀にアイルランドの独立の象徴だった緑色が聖パトリックの象徴とされたりと、政治的なものが背景にあるようです。

 

聖パトリックが異教徒だったアイルランド人に初めてキリスト教の三位一体説を説明するのに、アイルランドの野山に大量に生えているクローバーを使ったことから、クローバーが象徴となっています。

 

さて、このセント・パトリック・デー、アイルランド国内だけでなく、世界中で祝われています。これはそれだけ、アイルランドから人々が多くの国に移民した証です。英国、米国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなどです。

 

英首相官邸もおめでとうとツィートしています。

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3月17日は、毎年イースター前のレント(断食)の時期の中間になることが多く、多くのキリスト教徒がこの時期にアルコール断ちをしたり、甘いもの断ちをしているのですが、この日だけは、聖パトリックの祝日なので自由に祭りを楽しんで良いということになっているようです。春の到来を祝う意味もあり、盛大にお祝いされているのでしょう。

 

お祝いの仕方ですが、緑の服を着たり、クローバーを飾って、町を歩いてパレードしたりと、カーニバルに近いお祭りになっています。ロンドンでも、アイルランド系の人がトラファルガースクウェアに緑の服を着て集まったり、ギネス・ビールを飲んで祝うそうです。

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ダブリンでセント・パトリック・デーを祝う人々 by Wikimedia Commons

 

また、アイルランド政府はセント・パトリック・デーに、政府の閣僚を海外に派遣して、アイルランド文化の普及を図る活動をしています。アイルランドの友好の絆を象徴する意味で、毎年、アイルランド首相から米国大統領にアイルランド製の高級ガラス器、ウォーターフォードクリスタルの鉢一杯にクローバーを入れて贈ったりしているそうです。

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2018年9月12日付 アイルランド「ザ・ジャーナル」紙より

 

季節の祝い事が大好きな日本人・・そのうちセント・パトリック・デーも祝うようになるかもしれませんねぇ。(全く日本文化とはそぐわない感じのエピソードですけど)

 

私はパトリック・ブリュエル・デーにする予定。

Gardeners World 2019 (第1回)を見て

日本を代表する園芸番組というと、やはりNHKの「趣味の園芸」ではないかと思います。英国でそれに相当する番組と言えば、Gardeners Worldです。毎年、冬の時期はお休みして、2019年も3月8日から放送が始まりました。

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さて、その第1回目をじっくり見直してみたので、内容をご紹介しましょう。メインキャスターは先日の日本庭園案内番組でもキャスターを務めたモンティ・ドン氏です。番組は大きく3つのパートに分かれています。

1つ目は、モンティ氏の庭でのバラの植え付けのテクニック

2つ目はケント州在住のダン・クーパー氏が狭小な庭に、英国には不向きのエキゾチックな南国植物を大量に植え付けている様子の紹介(8月にナショナルガーデンスキームで公開されているそうです)

https://www.ngs.org.uk/find-a-garden/garden/31588/

3つ目は、番組キャスターのキャロル・クレイン氏がノーフォーク州ブレッシンガムガーデンの冬の魅力を紹介。針葉樹の種類が多いのが見どころのようです。番組に移っている針葉樹については次のページにリストが出ていますのでご覧ください。

https://www.bbc.co.uk/programmes/m000317c

 

この番組、英国在住の方は上記のページやBBCiplayerでご覧になれますが、国外の方は放映権の関係からビデオは見られないかもしれません。モンティ氏によるガーデニングテクニックの説明の部分を中心にご紹介しましょう。

 今回は、昨秋から建設を始めた↓パラダイスガーデンに香りの強い植物を植えるというもので、主としてバラを植えるテクニックを説明していました。

 

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BBC Gardeners World 2019

 まず、植えつけるバラとして、裸苗での購入を勧めていました。その理由として1.種類が多い、2.価格が割安、3.健康で成長力旺盛な苗が多い、4.ただし購入は3月中旬までと説明していました。3月中旬以降冬までは大苗を購入することになります。

(私も自分で買ってみて、その成長の良さに驚きました。とくにイングリッシュローズは、価格が高いため、大苗はガーデンセンターに長く放置されていることが多いです。冬まで待って直接ナーサリーから裸苗を購入されるほうが良いと思います)

 

植えつけたバラは、白いダマスクローズのマダムハーディー(地植え)、深紅のデービッドオースチンのマンステッド・ウッド(地植え)、ピンクの小輪が大量に咲くポンポンドブルゴーニュ(鉢植え)の3種。

 

 ここでバラの植えつけ方法みると、地植えの2つには、コンポスト(鉢植えや花壇用に調整された用土)や元肥は全然入れていません。その理由として、「根が栄養を求めて成長してほしいから」と説明していました。

 

 また鉢植えはテラコッタの大鉢で、コンポストに加えて、大量のグリッド(小石)を混ぜていました。この国で販売される用土は、水はけが悪いと思っていたのですが、やはりモンティ氏もそう思っていたんだなぁと思いました。成長期は最低週1回はたっぷり水遣りをするようにと言っています。(英国は、雨量が少ないので、それで足りるのかな?とちょっと心配になりました)

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 ところで、バラの植えつけ方で1つ疑問が。モンティ氏、バラの植え付け方法として、接木部分は1インチは地中に埋めるようにと明言しています。(ええええ?日本では必ず地上に、と習いますよね。はて?)

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次の画像は、2番目のケント州のダン・クーパー氏の庭。

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 この庭の教訓は、「たとえ小さな庭でも、恐れず、気候が合わず、あるいは丈高く成長する植物でも果敢に挑戦すべし」ということでした。

 しかし、逆に大きな庭に小さく植物を植えるのもまたかわいくて好きだとモンティ氏↓(確かにかわいい)

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 ほかにチリやサラダ用野菜の種まきの説明がありました。昨年この番組では、プラスチック以外の植木鉢の利用を推進していましたが、今回はプラスチック鉢を洗ってリサイクル利用していました。

 

そして3番目はキャロル氏からノーフォーク州のブレッシンガムガーデンの紹介でした。

 

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 ではでは!ブレグジットの話より庭の話のがずっと楽しいですね。既に2回目も放映されちゃったので、近々まとめます。