英国の庭から~海外生活ブログです

欧州調査歴25年以上のリサーチャー兼駐在員妻です。英国在住歴は通算10年。庭仕事のかたわら、言いたい放題つぶやきます。

やっぱり!アマゾンがアレクサを使って盗聴

少し前に「お話しする機械達」が気になっていると書きました。家庭用AI搭載機器、AI搭載家電などと呼ばれたり、スマートスピーカーと言う名称で売られているものです。

 これら機器の特徴は、自分から音を出すだけでなく、外の音を聞き取って会話のように答えることができる。さらに怖いことに、盗聴器と同様にその場の音を拾って集めて機械の中に蓄えたり、インターネットを介してどこかに送る能力があるわけです。

 

アマゾンが数千人を雇ってアレクサが集めた音声を解析

英国各紙は今日(4月12日)、アマゾンが米国、コスタリカ、ルーマニアなどに拠点を設けて、何千人ものスタッフを雇って、AI搭載スピーカーであるアレクサが聞き取った音声情報をデータベースに収める作業を行っているという事実を報道しました。

スタッフは毎日アレクサが集めた会話を聞いて、それを書き起こして文章化し、データとして集積しているそうです。当然、録音された音声の中には、女性がシャワールームで歌っている声だとか、子どもの叫び声、性的な強迫、睦言などもあって、会話を聴いているうちにストレスにより具合が悪くなると訴えるスタッフもいるようです。

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AmazonのAlexa, Echo

 アマゾンは「会話パターンの分析とフィードバックにより、アレクサの会話認識機能を高める目的」と説明しているそうです。意図は悪くないのかもしれませんが、相手に確認なく音声をとって集めるというのは倫理的にどうでしょう?

 正直このニュースを聞いて、やっぱりと思ったのは私だけではないでしょう。顧客にしてみれば、わざわざお金を出して、盗聴器を自分でセットして聞かせてやるようなものです。多くの持ち主はぎょっとしたのではないでしょうか?

 個人情報保護違反の可能性も

Google HomeとかAppleのSiriとかいずれも同様のサービスです。同じように人を雇って分析しているのでしょうか?こういった機器を使ってルンバなどを動かしていたら、そういう情報も筒抜けになってしまうのでしょうか?情報が流出して悪人の手に渡ったら泥棒などに使われるかもしれませんね。怖いなぁ・・

英国の弁護士さんが「これはEUの個人情報保護の規則に重大な違反を犯している可能性がある」と指摘していました。個人情報保護違反の制裁金は巨額ですし、もともとEUの一般データ保護規則(GDPR)はGAFAをターゲットにしていますから、これから大変なことになる可能性もありますね。

ヨーロッパ人は、GAFAとか中国製スマホによる市場支配に対して、強い警戒心をもっていて、GDPRを制定してみたり、Indusrty4.0などからGAFAを閉め出そうなどとあれこれ小細工をしているのですが、あながちこうした懸念も杞憂とは呼べないということが良くわかりました。日本もこうした個人の権利侵害に対して毅然とした態度をとらないと危険かもしれません。 

デジタルおばあちゃんになるため、こういう機器を購入してみようかと考えていましたが、本件が決着するまで購入を見送りたいと思います。

 

それにしても、世の中が私が考えるよりも速いペースでSF化(というよりオカルト化?)していくのが怖いです。