英国の庭から~海外生活ブログです

欧州調査歴25年以上のリサーチャー兼駐在員妻です。英国在住歴は通算10年。庭仕事のかたわら、言いたい放題つぶやきます。

国連気候変動会議で感じたこと

こんにちは!引っ越しに向けて、断捨離しなきゃとか、ブログを更新しなきゃとか、仕事の方の諸々のテーマをどうしようか、などと気持ちばかりが焦る中、ぼんやりとツィッターを眺めていていくつか目を引いたのが、ニューヨークで9月下旬に開催された国連気候変動会議にまつわるいくつかの話題でした。というわけで、言いたい放題の感想を。

 

小泉新環境相のダメダメ答弁

新進気鋭の日本の政治家と世界か注目した初記者会見で「環境は楽しくセクシーでなければいけない」とコメントし、日本でも大騒ぎになりました。意味不明とか、セクシーという単語が適切かどうかという点が話題になっていましたし、英国でも報道されていました。

そうですね。私は、セクシー云々というコメント内容よりも、環境保護に後ろ向きだという海外からの日本の評判を挽回する姿勢を全く示せなかったことが今回の記者会見の最大の失敗だと思います。

海外に出る前に十分な事前学習と想定問答を用意しなかった環境省の脇が甘すぎたのかもしれません。記者会見で、今後の環境政策について質問されないわけないんですから、「就任10日目なのでわからない」はあり得ません。英語で回答しなくたっていんです。日本語で中身のある回答ができないというのは致命的です。

ついでにいうと、ニューヨーク到着後に「まずはステーキだ」と環境保護派が最も嫌う食事をしに行ってしまった(畜産の環境負荷は大きい)のもマイナス。

というわけで、この若い政治家がこれからどうやって挽回していくのか見守りたいと思いますけど、挽回しなくても持ち上げてしまうメディアや支持者がいる限り、この若者が軌道修正できる可能性は小さいかもしれません。

それともう一つ感じたのが、やっぱりこういうお粗末な答弁ぶりをみると、頭脳のレベルもその程度と思わざるを得ないわけですが、そうすると気の毒なのはお嫁さん。

このあたり、非常に理不尽だと思うのですが、女性は伴侶とおつむのレベルが同程度と思われてしまうのです。あれだけ知的なイメージを何十年にもわたって演出していただけに、その努力が夫のせいで一瞬で剥がれてしまう。逆に男性が多少おつむの軽い女性と結婚したって、その人物の知的水準が引き下げられることは少ないですよね。そのあたりが厳しいなぁ・・と思いました。

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グレタ嬢のエコ恫喝

このサミットで最も注目を集めたのが、スウェーデンの16歳の高校生、グレタ・トウーンベリ嬢。彼女は特にロンドンがお気に入りのようで、昨年の夏以来、何度もロンドンに現れては議会やあちこちで演説し、デモを率いています。

相手を恐れず恫喝するので当然、彼女に「いいね」する人と「けしからん」と反発する人が同じくらいの数、出るわけです。

私もどちらかというと「けしからん」組。その理由は、環境保護環を世代間対立に代えてしまっているからです。環境保護は、誰もが少しずつ努力しなければどうにもなりません。それに、上の世代にだって、何十年も地道に環境保護の努力を続けてきた人がいます。実際、ガーデナーズワールドでは毎回そういう人が紹介されています。

自分自身は、何の努力もしていないのに、上の世代に対して、気候変動に対する取り組みをしていないと責め、若者世代が被害者だと訴えるものです。これは、自分たちが受け継ぐ遺産が少なくなってしまうとごねる資産家の孫と変わらない論理です。

私だって飛行機や車には乗っているけど、植物を育てたり、なるべく歩くようにしたり、日々の生活の中で、使用済みプラスチックを洗って分別して、使用済みの紙類だって分別しています。グレタ嬢が学校をさぼって議会の前でふてくされている間に、細々と環境に優しいことをしてきたわけです。だから不愉快。

しかも国連でのスピーチ。

“This is all wrong. I shouldn’t be standing here. I should be back in school on the other side of the ocean. Yet you all come to me for hope? How dare you!

「何もかも間違っているってば!あたしはこんなとこにいちゃいけないの。大西洋の反対側で学校にいなくちゃいけないの。それなのにあたしに希望をだって?ふざけんな!」 

“You have stolen my dreams and my childhood with your empty words. And yet I’m one of the lucky ones. People are suffering. People are dying. Entire ecosystems are collapsing.

あんたたちは空約束であたしの夢と子供時代を奪ったの。それでもあたしはマシな方。人々は苦しんでいるし、死につつある。エコシステム全体が崩壊しつつある」

“We are in the beginning of a mass extinction. And all you can talk about is money and fairytales of eternal economic growth. How dare you!

我々は全滅の危機に瀕している、それなのに、あんたたちはお金と永遠の経済成長というおとぎ話ばかり話している。ふざけんな!」

とこんな感じでしょうか?上品な日本語訳が出回っていますけど、こんな口調だと思います。16歳の少女が世界の首脳に語りかけるスピーチではありませんね。私はこれは環境保護を題材にした恫喝だと思いました。

グレタ嬢はスウェーデンでは名前の知られたオペラ歌手と2世俳優兼プロデューサーの間に生まれた娘です。アスペルガーなどの障害と、その性格から、小学生のころから不登校を繰り返していたようです。気が向いた時しか口をきかない、激しい感情の浮き沈み、気候変動について抗議活動をしている時しかハッピーではない‥などが主症状のよう。

気候変動によろしくないから飛行機に乗らないと決め、ニューヨークの会議に出るために、モナコのキャロライン王女の息子の操縦するヨットに乗ってきたのですが、ヨットは故障してしまい、持ち主もスタッフもみな飛行機で帰ってしまったそう。帰りの方法を現在、探しているようです。

ちなみに、ヨットには、彼女の父親も同乗したようですが、欧米の環境保護活動はともすればテロと紙一重。これは観光保護≒絶対善という思想に基づき、環境保護のためなら何をやっても良いという論理になるからです。だから、欧米のセキュリティ研修などに出ると、環境保護派は、最大リスク要因の1つとなっていて、日本で言えば赤軍派のような存在。なので、どうもグレタ嬢の背後にうごめく環境利権を警戒してしまいます。

それと・・私はどうしても彼女を見ていると「ジャンヌ・ダルク」を連想してしまうんです。神のお告げという、強い思い込みに突き動かされ、果敢にフランス王に接近し、若干17歳で戦争に関する助言までした挙句、役目が終わると英国に売り渡されて、あっという間に火刑にされてしまった気の毒な中世の英雄です。聖女になったのは何百年も後の話で、生きていた頃は、うっとうしい変人だけど利用してやれ、といった存在だったのではないでしょうか。

数年後のグレタ嬢が同様の運命をたどらなければいいですけど。

イヴァンカ・トランプ女史のシャツ

さて、もうひとつ、メディアで大きく取り上げられていたのはドナルド・トランプ大統領の娘イヴァンカ・トランプ女史の水色のシャツです。胸のあたりがもろにみえてしまっていますね。本人は特に意図してなかったようですが、男性陣は大喜びだった模様。

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Dayly Beast 紙2019年9月26日付

というわけで、子供が大人をどなりつけ、肝心の為政者は「よくわからない」と答え、大統領の娘が体の線を披露するという、おかしな会議。世界中からVIPが飛行機で集まり余計なCO2を大量に発生させたこんな会議、わざわざ開く意味あるのかな?というのが私の正直な感想でございます。