英国の庭から~海外生活ブログです

欧州調査歴25年以上のリサーチャー兼駐在員妻です。英国在住歴は通算10年。庭仕事のかたわら、言いたい放題つぶやきます。

ガーデナーズワールド(2019年第20回)

こんにちは!英国BBCの人気ガーデン番組が―ナーズワールドの7月26日に放映された第20回について報告します。

番組はメインキャスターのモンティ・ドンが米国への取材に出かけていたため、アダム・フロストの庭から始まりました。私はアダムの庭とお屋敷の明るい感じが好きです。特に作業場を兼ねた菜園の感じが好き。

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7月から8月にかけての庭仕事

藤の剪定

藤は日本でも、剪定が難しいことで知られた植物です。アダム・フロストが若いころ師匠から習ったのが「7と2の法則」というものでした。

7月には、その年に育った枝に7つの新芽を残して選定し、2月にはその前年に育った枝に新芽を2つ残して剪定するのです。夏の剪定は、採光と風通しを良くし、病害を防ぐこと、冬の剪定も同じ目的ですが、樹形を調え、つぼみの形成を促す目的もあるそうです。

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アダムはこれだけ!といとも簡単に説明し、このほか、藤に関する質問で多いのが「花が咲かない」という相談だけど、藤は咲くのに7年以上、長い者だと16年ぐらいかかるから、「花が咲いている苗を買うこと」とのこと。ちょっとお手軽過ぎる回答です(だってもう、買ってしまって咲かないから困っているってのに・・)。ちなみに市販されている花が咲いている苗の多くは接ぎ木苗だそうです。

というわけで、藤の剪定の仕方は王立園芸協会の次のページを参照してくださいとのことです。

https://www.rhs.org.uk/advice/profile?pid=242

でも、私はネットでみつけた「あしかがフラワーパーク」の次の資料の方がずっとポイントを押さえていてわかりやすいと思いました。

https://www.ashikaga.co.jp/cms/uploads/files/%E8%97%A4%E3%81%AE%E8%82%B2%E3%81%A6%E6%96%B9.pdf

木立の下の乾いた日陰の庭の改善

アダムの庭の一角に、木の根元で植物がなく寂しくなってしまっている場所があります。ここに植物を植えて、ナチュラルにするというのが今回のプロジェクトです。木立の下ですので雨が当たらず、乾燥した日陰という条件となります。あまりこれを好む植物はいないので、植物育ちやすいよう、木の切り株などの廃材で植木鉢のように囲ってやり、そこに腐葉土をたっぷり入れ、湿った環境にしてやります。そうすることで、植物が育ちやすくなり、いったん、根が成長すれば、定着するのだそうです。植えつけた植物な右下のドリオプテリスという名前のシダです。 

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増えすぎたポピーを抜く

 

一部は種を収穫して伐採してしまいます(このまま置いておいてもまた種がかわいいのですが) 

 

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菜園にツルバキアを植える

ツルバキアはネギ科の多年草です。これを植え付けることにしました。

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ドイツ・ルール工業地帯の旧製鉄所を利用した公園

アリット・アンダーソンは、ドイツのルール工業地帯のデュイスブルク北部の広大な製鉄所跡で進められているグリーンガーデンプロジェクトを取材に行きました。ここはノルトライン・ヴェストファーレン州が保有している公園です。製鉄所が閉鎖されたのは1985年、この場所で働いていた多くの人が失業し、心の拠り所を失いました。

そこで州はこの土地を市民の憩いの場となる広大な公園として保存することにしたのです、古い製鉄所の設備はそのままに、花壇や畑などを市民の力で整えていく、その試みが根付きつつあります。

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花壇や畑が作られています。

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グループ2のクレマチスの魅力と育て方

ニック・ベイリーはグループ2の夏咲きのクレマチスを見に行きました。このグループのクレマチスは、夏咲期で6月~7月にかけて咲きますが、花付きが旺盛なことが特徴です。

クレマチスは根元が日陰で、湿っている状態を好みます。花後、切り戻せば、8-9月に返り咲きます。剪定の仕方は、花後、花の終わったつるを3分の2ぐらいに切り戻します。今年伸びて、花がついていない枝は切り戻しません。冬季の剪定では30㎝くらいの長さまで切り戻します。

クレマチスの特徴は、私達が花だと思っている部分は実はガクだということです。バラなどと違ってガクの部分に色がついて花のようにみせているのです。このため時々、色がつかない花が出たりします。

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上の写真の右の2点は英国王立園芸協会(RHS)によってAwards of Garden merit(育てる価値がある植物、AGM)に選ばれたクレマチスです。いずれも成長が旺盛で、育てやすいと評価が得られたものです。
クレマチスの悩みは、立枯病です。或る日急にぐったりして、立ち枯れてしまう。枝などの傷に病原菌が侵入し、その先が立ち枯れてしまう病気。一枝に発生した場合は、症状が出ている部分のみ切り取ります。植え付け時に深植えしておくと、立枯病で株全体がダメにならないため、クレマチスは深植えが原則です。

アロットメント入門 鳥脅しを作る

フランシス・トップヒルはケント州に保有しているアロットメントの管理の様子と苦労について報告しました。

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また、隣人から教えてもらった方法で、ペットボトルを再利用した鳥脅しを作りました。ペットボトル全体に切り込みを入れて、そこに針金を挿し、ペットボトルをつぶして、それぞれの羽をテープでとめます。こんなもので風車ができるのかな?という感じですが、不思議なことにうまくできてくるくる回っていました。

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3代の女性によって築き上げられたキフツゲート庭園

レイチェル・ド・テームは、コッツウォルズにあるキフツゲートコート庭園を訪問しました。この庭は、有名なヒドコートマナーガーデンの隣にある屋敷です。互いの玄関は歩いて15分ほどの距離。庭園を造った女性ヘザー・ミュアは、ヒドコートマナーを作ったローレンス・ジョンストンとも親しく付き合っていたそうです。

そして、この庭はその娘のダイアニー・ビニー、さらに孫娘アン・チャンバースへと引き継がれています。隣のヒドコートマナーがいち早くナショナルトラストに遺贈されたのと異なり、この庭はいまだに女三代が保有、管理しています。維持費だけでも大変なのではないかと思いますが、それぞれの女主人が画期的な模様替えをして、魅力を増しています。下の写真は初代のヘザー・ミュア。 

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この庭にはいくつも有名なコーナーがあります。例えば、下の写真の右上の周囲から少し低く下げるように作られたサンクン・ガーデン(沈床式庭園)には白い花だけが植えられています。右下のローズガーデンに咲く白いつるバラは有名な「キフツゲートローズ」です。

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屋敷は神殿のような柱をもち、コッツウォルズ特有のはちみつ色の石で作られています。この建物があるから、庭が映えるですよね。

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  それぞれが、自分の個性を追加しています。キフツゲートのウェブサイトにみられる半月型の池は、先代のダイアニーが作ったもの。そして当代のアンが追加したのが、テニスコートをつぶして作った右下と下段のイングリッシュボックス(柘植)に囲まれた四角い池の庭です。 

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 私もこの庭には何度か訪問していますが、斬新なデザインのコーナーが多く、感心することが多いです。また、入り口を入ってすぐのところの売店(ハーブや宿根草を売っている)に、よくオーナーご夫妻がいらっしゃいます。

 今週の仕事

まだ、今年の花が咲いているうちに、来年の植栽の計画をたてます。実際に株分けをしたり移動するのは冬の間だったり春先ということもありますが、こうしてここに植えようとか、いまの様子を撮影しておくと、良いとのことです。

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また、今のうちに種を収穫し、挿し木などをして増やしておきます。