英国の庭から~海外生活ブログです

欧州調査歴25年以上のリサーチャー兼駐在員妻です。英国在住歴は通算10年。庭仕事のかたわら、言いたい放題つぶやきます。

BBCガーデナーズワールド(2019年第19回)

7月17日に放送された、今回のガーデナーズワールド(2019年第19回)は、番組メインプレゼンター、モンティ・ドンの自宅の庭ロングメドウから始まりました。

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この時期の庭の作業

庭木に肥料をやる

レモンやオレンジなどかんきつ類は冬場は乾燥気味でよいのですが、夏の間はたっぷりの水と肥料が必要です。そこで、モンティは臭い臭いといいながら、滋養分のあるコンフリー液(Comfree tea)をたっぷりやりました。コンフリーは ヒレハリソウとして昭和40年代には日本では食用にしていたらしいです。英国では庭の空き地などに植えて、液肥を作るのに利用しているようです。コンフリー液の作り方はこちらのサイトをご覧ください。How do I make comfrey tea? 

パラダイスガーデンでは百合が満開

この夏のパラダイスガーデンは満足のいく成長度合いだそうです。雨がちだった6月を経て、7月に入って晴れの日が続いたおかげで、草はよく育ち風になびき、バーベナ・ボナリエンシスは高く成長し、その足元を埋める暑さに強いツルバギアは例年以上に元気です。

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矢車草が青い色を加える中、一番見事なのは百合でした。

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小さなスペースで野菜を次々に生産する方法

今年の収穫のために作物を育てるのは7月中旬からでもまだ間に合います。盛夏の時期は発芽に時間がかかりませんから、タネを撒きましょうということで、今回は、小さなスペースに色々な種類を植えて、次々に野菜が収穫できる方法が説明されました。植えつけた野菜は次の写真の通りです。

モンティは植え付けにはいつも長い板を物差し&膝を載せる台として使っています。下の写真のように指で筋をつけてその筋に種を撒いていきます。ビーツは6インチ(15cm)感覚で撒きます。種蒔き後はしっかりと水遣りをします。

こちらでは、菜園というと、板で囲んだレイズドベッドにするのが常です。こういうスペースが取れるのがうらやましいです。見た目もいいですね。

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ジャーマンアイリス(Bearded Irises)の株分け

ジャーマン・アイリスは南向きで後ろに壁があって北風を避けられる場所が最適です。また、栄養分が少なく、水はけのよい土を好みます。成長が旺盛で何年かすると根詰まりをおこしますので、より良い花を長年楽しむには数年に一回は株分けが必要です。

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そこで今回は、その株分けを実践してみることに。まず、根をたっぷりつけるようにしてフォークを使って堀りあげます。

しょうがのように見える地下茎は翌年以降の成長に必要な養分を蓄えていますので、葉と芽と地下茎がセットになるようにして切り分けます。切り分けた後、葉を3分の2ぐらいの長さに切り詰めます。これにより、葉からの水分の蒸散量を減らすことができます。これは植え替えをしたすべての植物について、できるテクニックです。

その後、地下茎の上の部分が土の上に出るようにして浅く植えつけます。 

淡い黄色と青の組み合わせのコテージガーデン風花壇

モンティが数回前に床板を剥がして作った新しいコテージガーデン風の花壇は、淡い黄色と青い花を中心に植え付けた所、うまく育って満開になりました。

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この時期のモンティ―の淡い色合いの。コテージ風花壇。

 

夏らしい色合いの植栽 

キャロル・クラインは、シュロップシャーのウォラートン・オールド・ホールを訪問、花の色合いの取り合わせについて報告しました。

この庭の色合いは、中心となるカラーの濃淡とその中の一部を関連付けてとりあわせているようです。

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例えば下のピンクのオリビア・オースチンの後ろには濃いピンクのガートルード・ジーキル、芍薬のボール・オブ・ビューティー、ピンクと白の組み合わせのフォックスグローブという風に同系色を揃えています。

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ピンクのバラはオリビア・オースティンとガートルード・ジーキルだそうです

下のコーナーは、やはりオースティンのバラ、エマ・ハミルトンにその枝や葉のブロンズの部分が共通するブロンズ色をもつバーバスカム。さらにその花の白い部分と共通した白い輝きをもつ葉物を合わせるといった具合です。

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オレンジのバラはレディ・エマ・ハミルトン。花の色合いだけでなく、茎のワインレッドや色の濃い葉も色合わせのポイント。

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次のリグラリアのザ・ロケットは他の植物とは組み合わせず、単独で葉の緑と黒っぽい茎が十分なインパクトを持つと説明していました。

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 植物から化粧品を作る

フランシス・トップヒルはマン島に出かけて、化粧品の原料用に植物を栽培・収穫しているタニア・アンダーソンのアロットメント(賃貸農園)を訪ねました。今回はこの部分が私は一番気に入りました。

タニアは10年ほど前からアロットメントを借りて、植物を原材料とした入浴剤やせっけん、化粧品を作って販売しているそうです。アロットメントには化粧品に使える植物を中心に植えています。

タニアが植物から化粧品を作ることにしたのは、1万年以上も前から人類は植物からとった化粧品を使っていて効果があるし、自然の力をとりこむことができるからだそうです。

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 今回、使ったのは色々な効果を持つカレンデュラ(薬効があって使い易い植物の代表のようです)。肌を柔らかくする効果があるハンドクリームを作ることにしました。

使う全ての植物はよく乾燥させます。乾燥したところで、軽いオイル(スウィートアーモンドオイルとかグレープシードオイルなど)に入れて少なくとも3週間から2カ月位、置いておきます。置き場所は直射日光のあたらない温かい場所。

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花から有効成分が溶け出しますので、液を濾して、コンフリーオイルや植物油、蜜蝋など)と合わせて溶かし、とろみがついてきたら火からおろして、容器に入れて冷えて固まるのを待つだけだそう(油の配分とか、実際にする場合の方法はBBCのページには出ていませんでした。これは、今後の研究課題です)。

 

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薬効性の高い植物の代表、ラベンダー、カモミール。蜜蝋やはちみつをとるために蜂箱も置かれています。手作りハーブティーを飲みつつ(おいしいのかな?)タニアお勧めのはちみつパックをして、笑い転げる二人の様子が楽しそうでよかったです。 

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RHSハ―ロー・カー庭園の湿地を好む植物の紹介

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ニック・ベイリーはハロゲート近郊のRHS ハ―ロー・カー(Harlow Carr)庭園に行き、湿地(bog)に育つ植物について調べてきました。

ハ―ロー・カー庭園には湿地が好きな植物が多々植え込まれています。庭の中に川が流れていたり、湿地だったり、あるいは単に水はけが悪いと言ったとき、多くの場合、その場所は荒れるにまかせがちです。しかし、こういった環境を好む植物は多々あり、いずれも美しく魅力があるのです。

たとえば、Darmera peltata(インド大麻)この植物は夏の緑の葉は緑の夏だけでなく、秋の紅葉も素敵です。(下の3枚の写真)

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右の植物はいずれも湿地をこのおみますが、iris chrysographes の'black gold'は逆に根が酸素を必要としませんので湿地向きです。ジャーマンアイリスは、根茎が土の上になければだめですのでその点が違います。

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下のIris Ensataの雲の帯はMontyが先月植えつけていたものです。

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下のカラフルなサクラソウprimula secundifloraは、Harrogateという名のこの庭でできた交配種です。低温(マイナス15-20度)に耐えます。

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ヒマラヤンポピーとして知られるMeconopsis は英国では失敗しやすい最も難しい植物として知られています。その理由は、この植物がヒマラヤ原産であり、非常に湿った土を求めるからです。元々の原産地は低温多雨だったからです。また、やや酸性の土を好みます。種を入手したら、3-4か月、冷蔵庫に入れておくとよいです。それにより発芽します。

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このほかホスタ、リシマキアなども湿地を好みます。

コッテスブルックホールのガーデンデザイン紹介 

アダム・フロストはノーザンプトンシャーのコッテスブルックホールに行き、庭のデザインと植栽を紹介しました。1702年にブキャナン一族によって作られたこの屋敷の庭園の2017年からヘッドガーデナーを務めるクレイグ・ラッドマンの案内で見て回りました。次の写真をご参照ください。特に楕円に作られた池を素晴らしいと絶賛していました。

 

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養蜂を学校教育に取り入れる

生息数の激減が問題となっている蜂について、子供のころから保護意識を高めるため、多くの学校が蜂箱を置いたり、子供に教育を始めています。番組はヨークシャーのハダーズフィールドの学校でミツバチ栽培に熱心な女性イボンヌ・キルビントンが養蜂クラブを作り、若い児童に蜂への関心を持ってもらおうとする姿を紹介しました。

 

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今週の庭仕事

秋に向けた花を植えるVeronicastrum ciginicumなど。

 Veronicastrumは肥沃な土とたっぷりの水やりが必要。

トマトの脇芽をとる

野菜の苗を植え、ラズベリーなどを収穫する

 

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