英国の庭から~海外生活ブログです

欧州調査歴25年以上のリサーチャー兼駐在員妻です。英国在住歴は通算10年。庭仕事のかたわら、言いたい放題つぶやきます。

BBCガーデナーズワールド(2019年第17回)

1カ月近くも遅れてしまいましたが、BBCの人気番組(Gardners'Worldの第17回 7月5日放映分)の内容をご紹介します。7月に入って雨が減り、夏らしい気候になってきました。今回はユリにつくリリービートルの退治方法などを中心に夏の庭仕事が紹介されました。

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いつものように番組キャスター、モンティ・ドンのロングメドウの庭から番組は始まりました。

この時期の庭仕事

池のふちにハナショウブを植える

植えつけたのは次の3種類です。上の2つは水の中に植え付けたため、右下にあるような用土が溶け出さないような専用のネットを購入するようにとのことでした。下段の「雲の帯」は土に植え付けました。いずれも酸性の用土を好むとのことです。

 

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染色植物の花壇の整理

ロングメドウには、染色用の花ばかりを集めた花壇があります。ここにはオレンジ系のカレンデュラ、コレオプシスなどが植えられていますが、若干量が多くなり過ぎたことから花の一部を収穫し、少し減らして、空いた部分にCoreopsis tinctoriaを植えることにしました。Tingtriaと着く植物は古来から染色用に使われていたものが多いとのことです。

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 春の野菜を処分し夏の野菜に替える

暑くなってきたので、ホウレンソウやアブラナの薹が立ってしまう(英語でbolt という動詞を使う)ので抜いて、フェンネル、トウモロコシなどの暑さを好む植物に変える。

フェンネルの苗は20センチくらいの間隔をあけて植えつけると良いとのことです。種蒔きをしそびれていて、まだ苗の用意がなくても心配無用です。7月上旬ならまだ間に合うので種まきをするとよいとのことです。また、7月上旬にはモンティの誕生日があり、ドン家ではこの時期、新じゃがを収穫して食べる習慣があるそうです。

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乾いた日陰に強い植物を植える

このほか、庭の一角にWildlife Gardenと名付けた部分があります。この部分は大木の影になり、乾燥した日陰で、その環境でも耐えられる植物しか育ちません。そういう植物を3種類選んで植えつけました。

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さらに以下のJapanese Spurge と呼ばれる、Pachysandra terminalis (富貴草)も乾いた日陰で良く育ち、グラウンドカバーに適しています。

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ブドウの摘果

ブドウは収穫時に粒を大きくするために1つの房の奥の方の実を今の内に間引いてやります。

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トマトの通気性を良くする

今年は気温が低く、湿度が多かったことから、トマトの具合がおかしくなりました。トマトの葉裏が灰色なのは、トマトカビが発生したということです。通気不足によるものですので、下葉を透かして、通気性をよくしましょう。

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 オリエンタルポピーを切り戻す

オリエンタルポピーは今年の気候ではうまく育たなかったという方も多いでしょう。今の時期に強く切り戻すことで8~9月にふたたび咲きます。

スケールの大きいワイルドサイド庭園を訪問

番組プレゼンターのジョー・スウィフトは、デヴォンシャーにある、スケールの大きさで有名な庭ワイルドサイド庭園(Wildside)を訪問しました。 KeithとRosの Wiley夫妻は15年前に4エーカーの平坦な土地を購入し、この庭を作り上げてきました。

もともとは平たんな土地だったそうですが、写真の右側中央の景色、15年間に15万トンの土を移動させ、起伏を作り、旅先で見た植栽を再現してきました。実験的な意味もあるといいながら、気候や環境などといった制約に臆することなく大きなスケールで作り上げた庭です。

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http://www.wileyatwildside.com

タリクトラムの豊富なアバーグラスニー庭園

キャロル・クレインはキンポウゲ科の宿根草タリクトラムを見にウェールズのアバーグラスニー庭園(Aberglasney Gardens)に出かけました。

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タリクトラムは丈夫で、繊細な見た目とは裏腹に強靭な生命力を持つ花です。元々中国原産で、日本では「カラマツソウ」として知られており、一部は日本に自生しているとのことです。大変育てやすいとのことですが、もしかしたら、日本では増えすぎて雑草のようになってしまうリスクがあるかもしれませんね。

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http://www.aberglasney.org

RHSウィズリーの研究所にリリービートルの退治法を聞く

ニック・ベイリーはRHSウィズリーにリリー・ビートル(Lilioceris lilii)の退治法を聞きに行きました。この昆虫は、その名の通り、百合を好んで食べ、旺盛な食欲で、花や葉を食べつくしてしまいます。戦後、欧州やアジアから英国に帰化して爆発的に増えてしまいました(日本では、ユリクビナガハムシとして絶滅危惧種にしているようです。変なの)

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 その駆除法ですが、やはり見つけ次第、手でとるしかないようです。成虫は赤く目立つのですが、幼虫は自分のふんにまみれて姿をかくしています。これも見つけたら捕殺します。成虫は1匹捕まえると、キーキーと泣きます。それを聞いた仲間が一斉に地面に落下して死んだふりをするのもこの虫の特徴です。

また、この虫は植木鉢の中で冬越しをすることが多いので、植木鉢で百合を育てている間は、植え替えをして古い土を捨てると良いとのことです。化学品での駆除は益虫を殺してしまうのでお勧めしませんとのことでした。

ケイトのワイルドライフガーデン

ケイトはわずか半年足らずの間に自宅の庭の古い植栽をほとんど処分し、ワイルドライフガーデンに変身させたそうです。池を作り、野の花の種を植え、雑草であってもそれが生態系には必要、との信念のもとに作り上げた庭です。

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生き物を呼び寄せるためによりナチュラルな植物を植えていて、今回はイングリッシュハニーサックルを植え付けました。

ノッティンガムシャーのチャリティ庭園

アダム・フロストはノッティンガムシャーWorksopにあるチャリティ庭園OASYS コミュニティセンターを訪問しました。ここは2011年に設立され、2エーカーの土地に作られています。

サイトを運営しているSteve Willliams氏によれば、この地域には元々石炭産業があったのですが、廃坑によって目的意識を失った人々、心の病を抱えている人々があふれているのだそうです。そうした人々や障害を持つ人々にボランティアを通じて、やりがいや達成感を味わえるよう仕向けるのが活動の目的だそうです。

参加する人々に、目的意識を持たせたり、失業者には就労に向けた訓練をしたり、障害者には自立の支援をしたりしています。

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ここには広い種類の植物が植えられており、中世には医薬目的で栽培された植物も植えられています。庭道具やポットなどは廃品も利用しています。

参加している人々は、おしゃべりしながら販売用の苗を植え付けたりと忙しそうにしており、皆、ここで人と交流し、友情を育むことを楽しみ、生きる目標が出てきたと語っていました。

 今週の庭仕事

スイートピーをせっせと収穫しましょう。 8~10日に1回、全部の咲いている花を摘むと花付きが良くなり花の時期を延ばすことができます。

イングリッシュ・ボックス(西洋つげ)を剪定しましょう。コツは3日続けて晴れた日に行うことで、よく切れる手ばさみで剪定すると病気を防ぐことができます。

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果物を鳥から守るためネットを張りましょう。

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モンティの庭で、今が盛りのバラです。

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