BBCの庭番組Gardners' Worldは、イングランドでは毎週金曜日夜8時半からの30分番組なのですが、これをとりまとめていると1週間って本当に立つのが早いです。
しかも、次回はイースターの金曜日なので、今年初の1時間の長編バージョンということです。先週は寒くて、各地で遅霜が降りたので、番組のオープニングも凍った風景でした。
さて、4月12日に放映されたGardeners' World 2019(第6回)の要点は以下の通りです。
1.スウィートピーなどのつる植物の植え付け(支柱4本を組み合わせて、オベリスクを作りました)
2. 宿根草(冬越しして2年以上育つもの)を種から蒔く
3.つるバラを塀に誘引
4.個人の庭の訪問 ノーフォークの砂地に海岸から拾ってきた鉄材を使ってリゾート風の庭を作ったご夫婦の庭
5.個人の庭の訪問 チェシャーの街中の小さい庭にジャングルを作った男性の庭
6.この週末の作業
スウィートピーの地植え
1.番組キャスターのMontyは、1月~2月にかけて蒔いたスウィートピーを地面に植え付けました。支柱にしたのは4本の長い木の枝で、地面にさして、紐で結っただけです。苗は1本ずつ、あるいは市販の苗を購入したら一鉢にかなりの数が寄せ植えをなってますのでいくつかにわけて、支柱の根本近くに植えるようにとのことです。植えつけたスウィートピーの種類はPainted Ladyという名前のもの。ツートンカラーで極めて香りが良いとのことです。根が深くまっすぐ育つよう深いルートトレーナーと呼ばれる容器(一番右の写真)に植え付けています。(これ、よさそうですね。)
スウィートピーの特徴は、栄養分の高い土を好むこと。植え付け前にたっぷりコンポスト(腐葉土入りの用土)をすき込んでやると花付きがよく花期が伸びるとのことです。また、水も好みますので、週1回はたっぷり水遣りをすること。
クレマチスなども同様の支柱に添わせることで、ボーダー花壇に植え付けることができます。
宿根草の種蒔き
宿根草を種から蒔くことで、安く苗を調達できます。今回は2種類の種蒔きを実演しました。1つ目はガウラ。これは今蒔けば、夏に楽しむことができるそう。10日程で発芽します。もう1つは西洋オダマキです。こちらは、かなり多くの種類がありますが、交雑し易く、純正の種類の花がだんだん咲かなくなるので、時々、純正な種類の花を追加していくと良いことでした。こちらは、花が咲くまでに2年かかるようです。(ガウラは蒔いてみたくなりました。)
つるバラの誘引
Montyの庭にある塀は東向きで、以前は椿が植わっていたそうですが、強い日光のために葉が茶色に傷むこともあったそうです。そこで、日差しに強いバラを植えることに。つるバラは成長すると相当な重量になるので、壁に電動ドリルで穴をあけ、「ねじ込むと先端が開くタイプの頭の部分が輪状になったネジ(英語でeyeと呼んでいました)をうちこんでいました。このようなタイプです。
Eye Expansion Bolt - Stainless Steel | S3i Group
そのネジに張りを調整できるようなフックをつけ針金を結わえ付けます。最後にフックのボルトを回して、金具の張りを調整します。
つるバラはMadam Alfred Carriereという種類。まだ2歳程度の株らしいのですが、かなり大きく成長するようです。
ノーフォークの海岸近くの海のリゾート風の庭
ノーフォークの海岸に近いところの家を買ったご夫婦が、海岸に打ち上げられたさびた鉄材などを組み合わせせた庭です。英国でもノーフォーク、サフォークのあたり(イングランド東部のこぶのような部分)は雨量が極めて少ないことで有名です。このあたりの乾いた気候と砂質に土壌に合わせ、トロピカルで南国調の植物でリゾート風の庭に作り上げた様子を紹介しています。Montyはどのようなテーマに決めてもいいが、なるべくそのテーマに沿ってシンプルに庭とつくりあげること。テーマ選びは土に聞くと良いとアドバイスしていました。
チェシャーの街中の熱帯ジャングル風の庭
こちらはDerekさんという男性が、熱帯ジャングルのイメージで作り上げた庭です。スペースは小さく、もともとコテージガーデン風だったところに、コテージガーデン用の植物は殆ど知人に譲って、熱帯植物(やしだけで44本もある)や黄色やオレンジといった暖色系の花を集めて、熱帯風にしたもの。(私自身は、このうすら寒い英国で、熱帯風は合わない気がしましたが、人はないものを欲しがるものなのですね)
今週の作業
★水仙の花ガラ摘み
★Dogwood (Cronus)を強剪定すること
★メロン、キュウリの種蒔き (発芽に一定の温度を要するので温室か窓辺で管理)
★霜対策 霜の予報が出ているので2週前に植えたマグノリアにべた掛けシートをかける マグノリアについてはGardeners' World 2019 (第3回)をご参照。