英国の庭から~海外生活ブログです

オランダで還暦を迎えた駐妻。英国での5年弱、2度目の駐在生活を終え、オランダ生活も3年を過ぎてしまいました。けたところでロックダウン入り。できる範囲で何をしようかと模索中。

「好き」になれることが才能

英国には、「馬を水辺に連れて行くことはできても、水を飲ませることはできない」ということわざがあります。

英語だとこんな感じです。

「You can take a horse to the water, but you can’t make him drink.」

本人がやる気にならない限り、何かを強いてもダメということわざです。

 

私がこの年になってつくづく思うのは、「好き」じゃないことはあまり身につかないし、「好き」になることができるというのはもう才能なのではないかと思います。

 

ところが、人に何かを好きにならせるのは難しいことです。家族に対して何かをさせたいと思ってもなかなかその気にさせるのは難しく、そのたびに、この諺を思い出します。多分彼らも私に対して同様に思っていると思いますが。

 

そこで不思議に思うのが、子供を全員名門校に入れた親御さんが書かれた子育て本とか、我が子はこんなに優秀とか書かれているブログです。ああいう方々というのは、お子さんをどうやって勉強好きにさせたのでしょう。周囲がやいやい騒げばむしろ逆効果でしょう。

 

お子さんが小さい頃にさりげなく絶え間なく根気よく教え込んだのでしょうか。今、振り返ってみると、我が子に対してそういう努力をしなかったので、申し訳なく思う次第です。

 

でもそうはいっても、勝間和代さんのブログや今ベストセラーの著書を拝見すると、説明されていることはごもっともと思いながら、家族を「コントロール」するという言葉に「なんとなく嫌だな」と感じてしまいました。なんというのか、やっぱり「コントロール」という言葉は制御や管理という言葉もあるのですが、支配という意味が強いからです。家族をコントロールしたり、されたり、というのは私も嫌だし、夫も子供も嫌だと思うのです。

 

我が家の家計とか、離陸寸前のボイラーとか、満足に手洗いセーターの脱水もできない洗濯機とかはコントロールしたいと思いますけど。

 

そうそう、好きが才能という意味でいうと、うちの娘は、小さい頃から絵や工作が好きです。今、美大を目指してがんばっているところです。毎日、学校の課題に取り組んでヒーヒー言っているのですが、出来上がった作品を見せられると、「わぁ、すごーい」と親バカなので手放しで拍手しています。本人は「全然才能なんてない」と暗い声で言うし、芸術家としてはどうかわかりませんけど、好きも才能のうちだよ・・と毎日唱えているところです。

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"A Halt At The Inn" Heywood Hardy from Wikimedia commons