秋に日本に一時帰国した頃、よく覚えていないのですが、一度シャツの上に着て、まだ洗うほど汚れてもいないので、風を通したセーター2枚をたたんで、寝室の隅の小さな脇机の上に重ねておいたのです。
片方はグレー系のカシミアで、もう片方はピンクの無地のウールだったのですが、薄暗い天気が続いた後の晴れたある日、明るい時間帯に目を向けたら、なんか変。なになに・・・とよく見たら、ガーン!
虫に食われている!しかもカシミアのセーターは17か所も穴が!ピンクは3カ所!
いつ、どこで虫がついたのか。洋服ダンスに入れてないので、外かな。今更ながらセーターを洗いました。虫が生きてたら被害が拡大しちゃうので。何やら良い香りのする虫よけ剤も買ってきて、タンスにいれてみました。
右袖の被害が多いので、菊をたくさん育てていたし、庭仕事をしているときについてきたのかもしれません。ウールを食べる虫(カツオブシムシ)は菊についているのだそうです。知らなかった。ぐすっ
さて、ピンクのセーターの方は古いのと、若干きつめになっていたので、ここでお別れすることにしたのですが、グレーのカシミアの方は未練たっぷりです。そこで修理できないか、探してみました。
すると英国には昔からダーニングdarningという修理技術があるんですね。この単語でPintrestで探しててみたところ、「にっぽんてならい堂」のウェブサイトに紹介されているではないですか。みてみて!
「装飾ダーニング」というそうです。
暮らしのコラム #28 直す人たち⑤洋服の虫食い穴をチャームポイントに変身させる「装飾ダーニング」 | にっぽん てならい堂
作者のレイチェルさんはロンドン在住の方。ウェブサイトをみつけました。
ここまで丹念にはできませんけど、おしゃれに修復できるかも・・
他にも素敵なダーニングをみつけましたよ。これは有名なマーサ・スチュワートのページのよう。
早速その気になって近所の手芸品店で次のような用品を買ってみました。その名もダーニングマッシュルーム。修理するときに下にあてるものらしいです。
専用糸があるようで、何色かEbay UKから取り寄せ。ナイロンとウールの混紡です。レース糸よりは太いけれども、中細より細い糸で、これを針で穴に渡していくみたい。一巻で1ポンド弱でした。
で、やり方を探したら、昔買ったフランスのDMCの手芸事典に出ていました。
この本、原著は1884年発行です。私のは1930年頃の版ではないかと思いますがよくわかりません。この本の内容が出ているウェブサイトもありました。
というわけで、どうなるかわかりませんが、前向きに修復に取り組みます。
(決意表明・・ただの決心坊主だったりして・・)