ずばり、南仏のトゥールーズで食べたステーキです。
日本にいると、フランス料理というのは、とてもおいしいと思われることでしょう。
でも、本場フランスのレストランって、ミシュランの★をもらっているところなどはおいしいのでしょうが、そのかわりに1回の食事に1時間半とか2時間もかかったり、ランチ一食5,000円とか、お値段もそれなりにします。特別な日はいいけど、旅行中毎日食べるには大変な感じ。お隣のイタリアやスペインと比べると、安くておいしい店になかなか出会えないのがフランスだと思います。
それが嫌で、ビストロなど、お手頃そうなところに入ると、堅いステーキとフライドポテト、ドレッシングが妙にすっぱいサラダで我慢するか、連日クレープ屋ばかり・・という感じで、娘など「フランス料理ってあんまりおいしくないね・・」とのたまう始末(フランス人およびフランス通の皆様ごめんなさい。たぶん、おいしいお店を見つける努力をしていないんです)。
さて、そんな旅を続けていたある日、南仏トゥールーズの街中で、近くの食品市場が工事中で閉店で、さてどうしようかと歩いていたら、ちょうど12時開店のお店があり、何の気なしに入ったところ、その店はステーキ1種類のお店でした。お店の名前はL'Entrecôteです。
注文して出てきたのが写真にあるような、キャンドルで暖められたステーキ。何やら秘伝のソースがかかっていて、肉を3~5ミリぐらいの薄さにスライスしてくれて、やはり細めでかりかりのフライドポテト、クルミとレタスのサラダ、この3点だけが給仕されました。
一口食べて、お肉の柔らかさ、ジューシーさにびっくり。秘伝のたれに浸かっていて何の味だかよくわかりません。レタスのサラダもちょっとマスタードの効いたフレンチドレッシングとクルミのこうばしさで、シンプルながらもおいしいの。店から出たら、ここは人気のお店だったんですね。地元の人ばかりで長蛇の列。すっかり満足しました。
Trip Adovisorなどをみると、「この店、列に並んでまで入る店か?」とのコメントもありますが、やはり辛口なコメントをされているのは日本から直接来た方々。欧州に住んでいると、肉の柔らかさ、繊細な切り方など、久々な気がして感動できます。(あぁ、それでも早い・安い・うまい日本のランチが恋しい)