4月27日の土曜日、同僚とケント州のリバーヒル・ヒマラヤン・ガーデンズという庭に行きました。ちょうど各地でブルーベルが最盛期を迎えているところで、どこでもいいからブルーベルが広がる様子をみたいね、と少し前に同僚と話していのです。もっとも、今回の外出の主目的はここではなく、この先のカリスマ・ガーデナーの庭園公開日に行くことでした。
Riverhill Himalayan Gardensのウェブサイトはこちら:
http://www.riverhillgardens.co.uk/
そこで、Bluebell near meと入れて検索したところ、目的地に向かう途中にこの庭がありました。特に期待もせず、出かけたのですが、うれしいことに、あまり知名度が高くないのに、とても素敵な庭でした。
屋敷と庭の持ち主はロジャーズ家。このご一家、古くはブラッディ・メアリ女王(エリザベス1世の姉)の時代に新教徒だとという理由で火あぶりになったご先祖がいるそうです。しかし、財を成したのは18世紀から19世紀にかけてで、地主となってこの地に移り住んだそうです。その時期にヒマラヤなどから集めてきた石楠花、つつじ類のコレクションがこの庭のみどころのよう。
しかし、20世紀になってからは、老朽化する館と庭園の維持に四苦八苦してきたようです。販売されている冊子にもその苦労が記されています。見物客を楽しませるためにブルーベル、サクラソウなどが斜面にびっしりと植えられているのも集客数を増やすためかもしれません。
世界のブルーベルの半分が英国で咲いている
英国の各紙報道によると、世界中で咲くブルーベルのほぼ半分が英国で咲いているのだそうです。
英国で咲いているブルーベルには大きく2種類あって、英国原産種とスペインからの帰化種があるそうです。英国原産種は香りが良くて青みが強いのが特徴です、一方、スペイン種は香りが弱く、青は薄め、他に白やピンクもあるそうです。問題は、スペイン種の方が英国種に比べて丈夫で繁殖力が強く、英国種はスペイン種に押されて、絶滅の恐れが出てきていることです。このため、英国種は咲いているのをみることはできても、持ち帰りが厳しく法律で規制されています。
英国種とスペイン種の見分け方ですが、英国種は茎の片側にしか花をつけないのに対して、スペイン種は茎の全方向に花をつけるそうです。そのため英国種は花の重みで首を垂れてしまいます。
そこでリバーヒルで撮影したブルーベルの写真をみてみましょう。
首が垂れているので英国原産種でしょうか・・・
ちょうどブルーベル祭りの日ということで、苗のストールやクラフトフェアも敷地内で開催されていました。
石楠花、つつじがみごと
ブルーベルの丘を降りて、屋敷を取り囲む庭園に行ったところ、こちらも見事でした。今、盛りを迎えているのが、先祖が収集したという、大きな石楠花やつつじです。
何カ所か小さなゲートになっていて、そこにはモンタナ種のクレマチスやバラのアーチあり、つぼみが膨らんでいました。
新緑の季節なので、空に透ける若葉もきれいです。
というわけで、すっかり堪能し、次の目的地に向かったのでした。