英国の庭から~海外生活ブログです

オランダで還暦を迎えた駐妻。英国での5年弱、2度目の駐在生活を終え、オランダ生活も3年を過ぎてしまいました。けたところでロックダウン入り。できる範囲で何をしようかと模索中。

議会、党拘束なしでの採決実施を決定(ブレグジット その25)

この原稿、書いているうちに睡魔に襲われ、誤字脱字が修正できないまま放置してしまいました。朝から、読み返してあら〜と焦って修正しています。書きながら眠くなるようなつまらない話にブレグジットはなりつつあると言うことですが惰性で続けています。

さて、25日夜遅く、「議会がメイ首相の力をはく奪した」というニュースが流れました。期待して記事を読んでみると、はく奪するのは3月27日(明日ですが)の1日限り、その日に議会は「”indicative”な投票」を行うとあります。

意味が良くわかりません。indicativeとは示唆するという意味。だから、翌日のBBC日本語版には示唆的投票とありました。直訳するとそうなりますが、議会が投票で決定するものに示唆しないものってあるのか?というわけで政府研究所(Institute for Government)の説明を見てみました。それによると、提出された複数の動議を並べて、議員が所属政党の拘束を受けずに投票を行うことのようです。

f:id:ouiouigarden:20190327083936j:plain

Patrick Blower https://twitter.com/Cartoon4sale/status/1110662328599699464

この動議は、親EU派の超党派議員連合が、現在の膠着状況を打開するために提出したそう。党に拘束されなければ議員たちが実際にはどんな意見を持っているのかが明らかになります。政府は反対しましたが、閣僚が3名も辞職して加わった結果、賛成329票、反対302票で可決されました。

 

27日にどのような動議が出てくるかが公表されるのは、27日午前になってからですので、まだわかりませんが、第2国民投票の実施、ノルウェーやカナダ型のソフトな離脱、ノーディール(離脱強硬派が提出しそう)、EU50条の撤回とメイ首相案などが議案として並べられそうです。

 

ただし、27日の採決結果を実施するとは約束できないとメイ首相が述べています。だから、メイ首相の力がはく奪されたと言っても1日でよみがえってしまうことになります(ゾンビだからしょうがない)。ついに、↓こんな漫画まで出始めました。こわい。

f:id:ouiouigarden:20190327083844j:plain

https://twitter.com/Cartoon4sale

というわけで、明日の投票開始は英国時間の19時頃の予定。

 

なお、驚異的な速度で数を増やしていた離脱50条撤回への請願ですが、3月26日23時の時点で580万票を超えました。しかし、政府から26日の夕方、「2016年の国民投票結果を優先するので撤回はしない」との声明が発表されました。

 

世論はここに来て急速に残留に傾きつつあり、第2国民投票や解散総選挙になれば、未来永劫離脱の機会を失う可能性があることから、強硬離脱派がメイ首相案を支持すると言い出しています。このため一部の専門家からメイ首相の離脱案で5月22日に離脱するという見方も出始めています。