英国の庭から~海外生活ブログです

オランダで還暦を迎えた駐妻。英国での5年弱、2度目の駐在生活を終え、オランダ生活も3年を過ぎてしまいました。けたところでロックダウン入り。できる範囲で何をしようかと模索中。

英国の各スーパーの特徴は?(その2 庶民向け巨大スーパー群)

昨日に引き続き、スーパーのご紹介。今日は庶民向け大手スーパーのご案内。

 

昨日、ご紹介したWaitrose、今日ご紹介する4大スーパーの大型店はやはり大きく、品揃えも豊富です。ロンドン市中心部にお住まいだったり、旅行客だとなかなか見ることができませんが、レンタカーなどを借りて旅をする機会があれば、行かれると面白いと思います。

 

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Sainsbury's セインズベリーズ

https://www.sainsburys.co.uk/

95年にテスコに抜かれるまで英国最大のスーパーでした。現在、英国全体で1,415店を展開しています。2000年代に入ってASDAにも抜かれて3位に転落、2014年には再び2位に浮上したもののASDAと接戦状態という地味に苦労している巨大スーパーです。

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Waitroseより庶民的ですが、首位のTescoより若干上を狙っているような感じです。とはいえ、英国小売り業界の価格競争は厳しく、2018年春から3位ASDAとの合併話が出ています。2016年に通販大手のArgosを買収したことから、Argosの受け取りポイントが店内に設置されています。

 

我が家の近所と職場の周りは、大小様々なSainsbury'sの店舗があり、なんだかんだと7店舗ぐらい常時利用しています。一番大型の店舗は品数が多く、必要なものはだいたい購入できます。銀行もあり、旅行傷害保険も買えますし、ここで買物をする回数が多いのでポイントも相当たまっているはずです。

 

残念ながら、ここでしか買えないというものがあるかというと、それほど多くありません。いつか「りんごがおいしい」と、ここで買えるケント州のACGoatham農園のリンゴをご紹介しましたが、それ以外は何かあるかな・・・・やや高価格帯商品群としてTaste the Diffrenceというのがありますが・・それ以外は、ここでしか買えないもの・・フランス産の冷凍マカロンとか?

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夫はミラノ風サラミはSainsbury'sが一番良いと言っております。

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店舗により在庫されている商品は大きく異なります。近所の大型店では、鶏もも肉、もやし、しいたけ、白菜、大根などは常時買えます。フランス産のバター(プレジデント、イズニー)やイタリア産の食材もあります。スパゲッティは11分~13分という太いタイプしかないことが多いです。保守層が多い地域の店舗ではWaitrose同様、上述の食材は少なくなり鮮度も怪しくなります。また、店舗によってはVOLVICすら在庫切れのこともあります。

 

TESCO テスコ

https://www.tesco.com/groceries/en-GB/

英国最大のスーパーチェーンです。英国全体で大小合わせ7,000店を展開しています。前述の通り、1995年にセインズベリーズを抜いて1位に浮上し、大型店舗をたくさん作ったのですが、2013年頃から顧客の大型店離れもあり、成長が低迷中。2018年にはASDAやドイツ系ハードディスカウンターと価格競争できるようなディスカウント店チェーンJack’sを設立したりしています。

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大型店はTesco Extraという名前で展開

 

ちょうど1995年にテスコはロイヤルティカード(顧客カードでClub Cardという名前)を導入したのですが、我が家は乳児を抱えていたので、テスコのカードのデータ管理のすごさを実感しました。

 

例えば、子供用のおむつや離乳食を買うと、郵便で乳児の月齢にあったおむつや離乳食、粉ミルクの期限付き割引券が送られてくるのです。その金額が3ポンドとか5ポンドとか割引額としては大きく、ビール好きならビールの割引券が、ワイン付きならワインの割引券という風に顧客の購入記録に基づいた割引券が送られてきて、店舗に出かけなければ失効してしまうので、いやおうなしにテスコに買い物に出かけるようになった次第。他のスーパーも追随してカードを導入したのですが、ポイントはたまるものの、テスコのこのやり方を今でも完全に真似できていないと思います。

 

もう1つすごいと思ったのは、日本ならやはり魚の鮮度に定評があるスーパーが強いのですが、英国の場合、それは肉。当時、50~70歳ぐらいのおばちゃん達ばかりの手芸クラスに通っていたのですが、彼女達が口をそろえて「肉を買うなら絶対テスコよ」と何度も言うのです。こういう評価が当時の飛躍の秘訣だったように思います。

 

まあ、実際のところ、テスコの肉が他と比べて良いか悪いかは良くわかりませんが、実際に近所の店舗で買ってみると、肉やサーモンなど、英国人が多く買う食材については回転が良いせいか不満は感じませんでした。我が家の近くには、これまた、テスコの24時間営業の超大型店が2つもありまして、こちらも品揃えが豊富で、お客も多いので回転が良く、時々のぞきにいっては、買い物をしています。

 

英国のスーパーで売っているスパゲッティは11~13分茹でないとといけない太いものが多いのですが、テスコにはバリラn.5という9分~11分茹でるタイプが売っているので、これを買いがてらドイツのHariboのグミとかテスコブランドのバター(フランスのイズニーバターのPB商品があった)を買ったりTesco Finestという若干高めのラインの食品など試しています。

 

COOP コープ

 

https://food.coop.co.uk/

英国全体で14の生活協同組合が4,000店を展開しているそうです。近所にもあるのですが、商店街の真ん中で、駐車場がないため寄るのが面倒くさく、中に入ったことがありません。というわけで、内容紹介を割愛させていただきます。(機会を見つけて出かけて更新します)

 

ASDA アズダ

https://groceries.asda.com/

上記2つの大手スーパーと異なり、早くから価格破壊をめざしたスーパーです。英国全体で631店舗を展開しています。以前は業界4位でしたが、2位を競るほどに成長した企業です。現在、2位Sainsbury'sと合併協議中です。

 

家の近所にあるらしいのですが、Sainsbury'sより遠く、敢えて行く理由がないため、ほとんど利用したことがありませんが、同僚(日本人夫婦)によりますと「安かろう、悪かろう」ということは全然なく、十分TESCO,Sainsbury’s と同等だそうです。(ここも機会を見つけて出かけて更新します)

 

MORRISONS モリソンズ

https://groceries.morrisons.com/webshop/startWebshop.do

西ヨークシャーのスーパーチェーンMORRISONSが2004年に業界3位だったSafewayを買収し、現在498店舗で、業界4位。2018年のBT、2019年年明けのWhich?の調査では、MORRISONSが大手スーパーの価格比較の中で、一番平均的な価格が安かったということですので、こちらも価格破壊系。ちなみに、他の調査ではALDIとLIDLが首位です。

 

以前、住んでいた町には、駅前にMORRISONSの大型店があり、今でも友人と待ち合わせをしてここの広いティーショップでお茶をしたり食事をしたりしています。この店は、中産階級自由党支持者が多い町のカラーを反映して、安売り店っぽいような殺伐とした雰囲気はなく、Sainsbury'sやTESCOとあまり雰囲気は違いません。しかし他の店舗では、もっと安売りの雰囲気があり、やはり購買者層に合わせて、各店舗で微妙に違うのかもしれません。これはSainsbury's、TESCOも同様だと思います。

 

Sainsbury's、TESCO、ASDA、MORRISONSの4つが4大スーパー(Big 4)と呼ばれており、いずれも食品、日用品、家庭用品、電化製品、衣類などを扱っtています。

 

ALDI アルディ

https://www.aldi.co.uk/

これはドイツのハードディスカウンターと呼ばれる激安店です。急速に店舗数を増やしており、現在800店ほどあり2022年までに英国全体で1,000店をめざしています。何が安いかというと、やはり、ワイン、ビールが破格に安い。こちらの家庭はアルコール飲料の消費量が半端じゃなく、それが躍進の理由のようです。昨年末には全家庭の3分の2がALDIかLIDLに行ったと報じられていたほどです。年末年始シーズンには、親戚も集まるし、大量に飲むのでしょうね。

 

私は最初、激安店で「安かろう悪かろう」かも‥と思って敬遠していたのですが、一度買物に行って認識を改めました。シリアルなど、ケロッグにそっくりなPB商品がある一方で、普段、Sainsbury'sで買っているブランドの紅茶などもかなり安く売っています。

 

ですが、最大の魅力は、質の良い肉が安いことです。安いといっても、そのあたりが仕入れ力の強さなのだと思いますが、美味で有名なスコットランドのアバディーン・アンガス牛のステーキなどがあり、それも安いのです。これを贅沢にこま切れ肉にして炒め物に使ったりステーキ丼にするのが最近の我が家のプチ贅沢です。

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4.99ポンド。

また、ドイツ直送のソーセージ類、フランス産のTorchonハム、イタリア、スペイン産のサラミや生ハムなど大陸の食材が安くて新鮮です。

 

しかも、安いから、お客さんが沢山入っているので、回転が良くて新鮮。回転の良い店で買うというのは、英国で生鮮食材を買う場合、常に意識すべきポイントです。

 

食品以外では、ドイツ製とか東欧製の雑貨類(掃除道具とか)などが売っています。明らかに英国製より機能的でおもしろいので、ついつい手に取ってみてしまいます。

  

欠点は夜逃げでもするのかと思う位、顧客が一度に大量に買い込むのでレジがいつも並ぶこと。でも、英国在住で、まだ行かれたことない方は安売りと決めつけず行ってみる価値があります。

 

LIDL リドル

https://www.lidl.co.uk/en/index.htm

これも上述のALDIとほぼ同じドイツのハードディスカウンターで急展開中です。現在700強の数の店舗が開店済。

 

我が家の近くにないので、1回しか行ったことがありませんが、品揃えはALDIと殆ど同じ。その時もドイツ産のソーセージと、オランダ産の安い球根をたくさん買って帰りました。

 

ICELAND アイスランド

https://www.iceland.co.uk/

上述のスーパーの中では一番価格が安く、英国人もバカにするほどの安さです。低価格の理由は、商品の大半が冷凍食品だからです。生鮮品の扱いはありません。商店街の真ん中にあることが多く、駐車場の問題からなかなか店内に入ることがなかったのですが、少し前からあれこれ購入しています。

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というのは、英国の生鮮食品の流通は日本ほど良くなく高級と呼ばれるスーパーでこの程度?というような、鮮度でがっかりすることが良くあるからです。日本と異なり冷涼な気候なので、各段階での保冷とか鮮度維持といった配慮がおろそかなのかも、と思います。生で食べられる魚介類はまず売っていないですし。

 

いっそ、洋上で冷凍加工されたものを購入する方がマシなのではないかと思ってICELANDに注目した次第。エビの天ぷらが16本で3ポンド。お蕎麦の上に乗せたのですがおいしかったですよ。

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他にもあれこれ買ってしまいました。この店はさらに発掘中。

 

というわけで、スーパーのご紹介はこのあたりで。近いうちに、通販、ホームセンター、デパートなども書いてみたいと思います。