この夏、購入して3年のデヴィッド・オースチンのバラを2本も枯らしてしまいました。珍しく猛暑(といっても、最高気温が30度以上だった日なんて数えるほどで日本人から見るとどこか猛暑?という感じでしたけど)で、雨が少なかったので、そのせいかもしれません。でも、毎日きちんと水やりをしていたし、アリが発生したので殺アリ剤を散布したけれども、それがいけなかったのか、土があわなかったのか、もともと苗があまり良くなかったのか、まったくわかりません。
しかし問題は、この枯れたバラのうち1本が、私が一番気に入っているバラの1つ、パット・オースチンだったことです。しかも、すぐに買いなおそうと思ってガーデンセンターにいったところ、どこにもない。
英国だけじゃなく、フランスのガーデンセンターですら、もしや残っていないかと未練がましくみたのにない。デヴィッド・オースチンのウェブサイトをみたところ、やはり「ない」。あれこれ検索してわかったのですが、デヴィッド・オースチンはこのバラを廃番にしてしまっていたのです。ガーン!!!
ここで、デヴィッド・オースチン・ローゼスというバラ園について簡単にご説明しましょう。デーヴィッド・オースチン氏はバラ育種家で現在92歳。1980年代に発表したバラが、当時主流だった剣咲きのハイブリッドティーローズとは異なる、オールドローズのような風情のバラだったことで人気を博したのです。以来、同氏の作り出すバラは「イングリッシュ・ローズ」という名称で売られ、チェルシーフラワーショウなどで毎年賞をとっています。
私も90年代からイングリッシュ・ローズを集め始め、最初の英国駐在生活から帰国する際は、同バラ園の裸苗を何本も日本に持ち帰ったくらいです。その後、同バラ園は2012年に直営の日本法人を大阪府に設立、日本でも英国と同じ品質のものが買えるはすです。
https://www.davidaustinroses.co.jp/japan/advanced.asp?pageid=1988
さてさて、ここのバラの話に関しては、またの機会に改めて書かせていただくとして、「パット・オースチン」に話を戻すと、これはデヴィッド・オースチン氏の奥様の名前をとった銅色っぽいオレンジ色の素敵なバラです。私はこれを2001年に日本に持ち帰りました。今回、英国に来るに当たり、日本の家のバラの大半は処分してきたので、お気に入りのこのバラを再び買って育てていたのですが枯らしてしまったので買い直そうと店に行ったところ、もう、もうどこにも売っていません。
オースチン農園の説明によると、2012年に発売したレディ・オブ・シャロットが、色も形も酷似していて、パット・オースチンより花付きも良く、病害にも強いのでこちらをお買い求めくださいとのことでした。
https://www.davidaustinroses.co.jp/japan/showrose.asp?showr=5928
うーん。近所の家で咲いているのを見ると確かに似ているし、花付きもいいんですが、花付きがいい分、花の色が微妙に違うような・・なんかすっきりしません。
そもそもどうして廃番にしてしまったのでしょう?1995年に作出されたバラで、2020年には育種権が切れてしまうからなのか、名前の元となったパット夫人が亡くなったからなのか・・まあ、あれこれ考えても、他にないなら、日本に帰国したらレディ・オブ・シャロットを買うしかないかなぁ・・とぼんやり考えて先日一時帰国したところ、うれしい驚きが。
我が家の2001年に購入したパット・オースチンが健在で、しかも非常に太くて丈夫な新しいシュートが2本も出ているではありませんか・・うるうる。何とか大事にして、長生きさせねば・・日本に一時帰国する目的がまた1つ増えました。