日本を代表する園芸番組というと、やはりNHKの「趣味の園芸」ではないかと思います。英国でそれに相当する番組と言えば、Gardeners Worldです。毎年、冬の時期はお休みして、2019年も3月8日から放送が始まりました。
さて、その第1回目をじっくり見直してみたので、内容をご紹介しましょう。メインキャスターは先日の日本庭園案内番組でもキャスターを務めたモンティ・ドン氏です。番組は大きく3つのパートに分かれています。
1つ目は、モンティ氏の庭でのバラの植え付けのテクニック
2つ目はケント州在住のダン・クーパー氏が狭小な庭に、英国には不向きのエキゾチックな南国植物を大量に植え付けている様子の紹介(8月にナショナルガーデンスキームで公開されているそうです)
https://www.ngs.org.uk/find-a-garden/garden/31588/
3つ目は、番組キャスターのキャロル・クレイン氏がノーフォーク州ブレッシンガムガーデンの冬の魅力を紹介。針葉樹の種類が多いのが見どころのようです。番組に移っている針葉樹については次のページにリストが出ていますのでご覧ください。
https://www.bbc.co.uk/programmes/m000317c
この番組、英国在住の方は上記のページやBBCiplayerでご覧になれますが、国外の方は放映権の関係からビデオは見られないかもしれません。モンティ氏によるガーデニングテクニックの説明の部分を中心にご紹介しましょう。
今回は、昨秋から建設を始めた↓パラダイスガーデンに香りの強い植物を植えるというもので、主としてバラを植えるテクニックを説明していました。
まず、植えつけるバラとして、裸苗での購入を勧めていました。その理由として1.種類が多い、2.価格が割安、3.健康で成長力旺盛な苗が多い、4.ただし購入は3月中旬までと説明していました。3月中旬以降冬までは大苗を購入することになります。
(私も自分で買ってみて、その成長の良さに驚きました。とくにイングリッシュローズは、価格が高いため、大苗はガーデンセンターに長く放置されていることが多いです。冬まで待って直接ナーサリーから裸苗を購入されるほうが良いと思います)
植えつけたバラは、白いダマスクローズのマダムハーディー(地植え)、深紅のデービッドオースチンのマンステッド・ウッド(地植え)、ピンクの小輪が大量に咲くポンポンドブルゴーニュ(鉢植え)の3種。
ここでバラの植えつけ方法みると、地植えの2つには、コンポスト(鉢植えや花壇用に調整された用土)や元肥は全然入れていません。その理由として、「根が栄養を求めて成長してほしいから」と説明していました。
また鉢植えはテラコッタの大鉢で、コンポストに加えて、大量のグリッド(小石)を混ぜていました。この国で販売される用土は、水はけが悪いと思っていたのですが、やはりモンティ氏もそう思っていたんだなぁと思いました。成長期は最低週1回はたっぷり水遣りをするようにと言っています。(英国は、雨量が少ないので、それで足りるのかな?とちょっと心配になりました)
ところで、バラの植えつけ方で1つ疑問が。モンティ氏、バラの植え付け方法として、接木部分は1インチは地中に埋めるようにと明言しています。(ええええ?日本では必ず地上に、と習いますよね。はて?)
次の画像は、2番目のケント州のダン・クーパー氏の庭。
この庭の教訓は、「たとえ小さな庭でも、恐れず、気候が合わず、あるいは丈高く成長する植物でも果敢に挑戦すべし」ということでした。
しかし、逆に大きな庭に小さく植物を植えるのもまたかわいくて好きだとモンティ氏↓(確かにかわいい)
ほかにチリやサラダ用野菜の種まきの説明がありました。昨年この番組では、プラスチック以外の植木鉢の利用を推進していましたが、今回はプラスチック鉢を洗ってリサイクル利用していました。
そして3番目はキャロル氏からノーフォーク州のブレッシンガムガーデンの紹介でした。
ではでは!ブレグジットの話より庭の話のがずっと楽しいですね。既に2回目も放映されちゃったので、近々まとめます。