英国の庭から~海外生活ブログです

オランダでロックダウン中の駐妻です。英国での5年弱、2度目の駐在生活を終え、オランダで家を見つけたところでロックダウン入り。できる範囲で何をしようかと模索中。

成人式ビジネスにはまって

こんにちは!このところ、更新頻度が落ちて申し訳ありません。帰国して、早くも2週間が経ちました。いったいこの間、何をしていたんだろう、と思うのですが、日本にいると、何もかもがおいしく、おもしろく、時間が経つのが早いのです。

 

さて、私の今回の一時帰国の主目的は、娘の本帰国に伴う船便荷物の受け入れと受験支援、成人式の準備です。それと物置と化した家の掃除と片付け。掃除と片付け、引っ越しは、物が多すぎてまだ全然片付いていません。娘の受験については、結局私は何ひとつしなかったのですが、3校受験し、一昨日無事、第一志望校に合格しました。やれやれ。さて、そして、成人式ビジネスにまつわるお話を今日はご報告しましょう。

年頃の女の子を持つ家庭は、おそらくどちらもそうだと思いますが、中学卒業頃からダイレクトメールを多々受け取っていらっしゃることと思います。我が家にも中学卒業後、どこから名簿を入手したのか、おびただしい数の「振袖の販売&レンタル」に関するダイレクトメールが届いたようです。ようです、というのは、娘の中学卒業と同時に渡英し、留守番をしていた長男がダイレクトメールを片っ端から捨ててくれていたからです。全く資源の無駄遣いですね。

しかし、業者がそれだけの労力と郵送料をかけても元が取れるくらい、成人式に振袖を売りつけたり、貸したりというビジネスには多額の儲けが出るのでしょう。実際に消費者となってみて、いかにお金がかかるのかがわかりました。 

着物は私のお下がりで

娘が小さい頃から成人式の振袖は私のお下がりを着せようと考えていました。というのも、私の振袖は母が私のために購入したものの、2時間ほど撮影のために着ただけという実にもったいない状態で、しまいこまれていたからです。

当時私は大学3年の学年末テストの準備があって、出身中学校の同級生が出席した市役所主催の式典をパスしてしまいました。しかし、一生に一度の機会、せめて撮影だけでもと、都内のホテルで撮影してそれきりとなり、何となく罪悪感もあったのです。

とはいうものの、娘に振袖を着付けるなんて、私にはできません。だから、どこか良い美容室を予約しなくては、と昨年頃から一時帰国のたびにあちこち聞いて回っていました。残念ながら、私が知っているところは、どこも着つけサービスをしていませんでした。成人式の日に利用が集中することは明白なので「予約できなかったらどうしよう」と少し前から気をもんでいて、とにかく、帰国したら最優先で美容院を手配しなくては、と考えていました。

すると、一時帰国の前日、娘から「幼馴染のMちゃんが『着付けサロン』をみつけた。もう日が迫っているので予約が一杯。幸い一人キャンセルが出たから紹介する、と言っている」と連絡が入ったのです。何しろもう12月、式まで1カ月を切っていますので、善は急げと、帰国翌日、娘とその『着付けサロン』に行ってみました。選択枝がない状況だったのですぐにそこに決めたのですが、そこからが大変でした。 

『着付けサロン』は、呉服屋チェーンの経営

帰国翌日ということもあり、私も何も考えず、タンスからそれらしい着物と長襦袢、帯をもって出かけたところ、そこは美容室ではなく、大手の呉服チェーン(一部上場企業)が経営する典型的な着物販売&レンタル店でした。彼らの主目的は着付けではなく、高額な費用をとって着物をレンタルしたり販売することだったのです。

提示された着付けサービスの価格は、着物持ち込みの場合、着付けとヘアセットで3万円、式の前または後日撮影する場合はそれにプラス1万9,000円(税別)ということでした。ですので、費用として5万円で済むのかと思って出かけたのです。

ところが、私が持ち込んだ着物をみると、「まずは本人に合わせてみてから」とちょっと様子が変。実際に合わせてみると、娘は私と身長は5㎝も違わなかったのですが、裄が数センチ足りないことがわかりました。そして、奥の方から専門家なる人が何人か出てきて、「もうこの時期だし、身頃と袖の柄も違ってしまうから、こちらの契約業者では裄を延ばすのは不可能です」ときっぱり。成人式は1月13日ですが、「着付け師の監修のもと、持ち込んだ着物には1月8日の午後「お手入れ」を行うので8日午前中に揃ってなければいけない」というのです。今から裄直しをしていては「到底間に合わない」という訳です。

そして「代わりにこちらにある着物をレンタルしてはいかがでしょう」とありがたくもご提案。しかも、こちらが持ち込んだ着物と似た古典柄風の着物を勧めてくれたのですが、「こちらは、レンタルはなくて、販売用です。価格は22万6,000円」みたいなことを言い始めました。

レンタルの着物は、創業何周年の特別品というコーナーが別途設けられていて、あまり素敵とは思えない着物が20点ほどあって、レンタル価格13万円のところ、特別に半額となっていました。

このサロンで着物をレンタルすると、帯や小物はサービスでつけてくれるそうです。だから、柄行きが気に入ればお得かもしれません。でも、洋服の20万円台ならともかく、おそらく着物をご存知の方なら、この価格帯の着物がどのようなものか、ご想像いただけると思うのですが、ペラペラしていて品がないのです。

着物の専門家の助けを乞う

だんだん、相手のペースが販売一色になってきました。元々、呉服店なので、着物持ち込みでは思った通りの利益が出ないということなのでしょう。しかし、残念ながらざっと見まわして展示品に全く魅力を感じなかった私。いっそ契約を取りやめて、他に着付けのできそうな人を探そうか、と考え始めました。

しかし、娘が友人とこの着付けサロンに決めたがった理由が紹介のお礼として二人にディズニーリゾートのパスポートがもらえるからなのです。二人ともすっかりもらえるつもりになっているし、そもそも短期間に着付け師を見つけるあてもないし。

とにかく着物の裄が短いのはどうしようもないので、「こちらで見つけた業者に裄を延ばしてもらうことができれば大丈夫ですか」と、恐る恐る聞いてみました。すると、「1月8日に間に合うようにできれば大丈夫」だというのです。

そこで、思い出したのが、三島染色補正店。Twitterで、着物の染み抜きやクリーニング、仕立て直しなどについてツィートされていて、その技術の高さに連日感心していた東京・神田の専門業者さんです。思い切って、電話して相談してみました。すると「たぶん、期日までにできるかも」というお返事。すぐに着物など一式入ったスーツケースを引きずって娘と出かけてみました。

ありがたいことに、年末年始の一番忙しい時期にもかかわらず、縫ってくださる方を見つけてくださったのです。そしてなんとか1月8日に間に合うよう着物と長襦袢を直していただけることになりました。そのあと、ツィートを拝見していると、年末にかけて連日ご多忙のご様子。本当に感謝感謝です。

 

小物も積もればかなりの金額に

さて、その翌日、着物と帯以外の小物を合わせるため、もう一度打ち合わせをするというので、再び着付けサロンへ一式持って出かけました。私が使った帯締め、帯揚げ、草履、バッグも持参しました。でも、たぶん、サロン側は小物で利益を確保する方針に変更した様子です。だから、「これも使えますけど、こちらはどうでしょう」という風に必ず、最新の品を出して比較するのです。

まずは、刺繍襟と重ね襟。最近はこれをつけるのがお約束だそうです。持ち合わせがないため購入。

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刺繍襟と重ね襟。確かに合わせると豪華。

このほか、帯締めも、今どきは華やかな飾り結びがついているのが主流。ということでこれも購入。

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今どきの帯締め

さらに家から持参した草履は鼻緒の部分がきつすぎるということで、その部分が柔らかい素材でできた草履を購入すべきということになり(これも銀座の膳屋さんのものなので、出かけて調整すればよかったような気もするのですが)バッグとセット売りということで両方購入。

それからサービスで髪飾りが付くというのでこれも選び、足袋やくたびれて使えなかった板などを追加し約7万円。ショールは家にあったのでこちらを使うことにして、着物と帯は家から持ち込んだにもかかわらず、着物の直し代等を含めて20万円近い出費です。

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左2枚が娘の試着風景。右2点は店内に展示された品。

これらを済ませて翌日月曜日、朝一番に着物の直しをお願いに神田に行ってひとまず成人式の準備は完了。やれやれ。

成人式当日は「お付き」が荷物を引き取り

成人式当日は近所のホテルで着付けやヘアーセットをしてくれるそうで、1月8日までに身に着けるものを全て揃えてサロンに預けなければいけないそう。

当日は娘は着物専用の下着とカジュアルな服装で着付け会場のホテルに出かけ、着付け終了時刻にお付きの婆や(私よね?)が、空き箱やら着ていった服やらすべてをひきとらなければいけないそうです。

当日、着付け会場のホテルから成人式会場へはMちゃんのお母さんが車で送迎してくださるそうです。ありがたいことです。何かお礼の品を用意せねば。

成人式後、この着物は室内に陰干ししておいて3月22日に撮影するため再度着付けるのだそうです。私は英国に戻ってしまいますが、娘はその間、着物の畳み方教室(無料)に行くそう。管理方法もしっかり学んでほしいところです。

 それにしても、振袖が特別かもしれませんが、着付けだけでこの出費、着物離れが進むわけです。必要な品物が多すぎるし、準備にも時間と諸経費かかりすぎ

もっと着物が生活に身近な関西ならこんなに大騒ぎはしないのかしら?それにしても、もう少し安直に着物が着られるようにできないものかと、しみじみ考えてしまいました。