英国人は揚げ物が好き。外食すればたいていの食べ物にフライドポテトがついてきますし、金曜日には多くの家庭でフィッシュ・アンド・チップスを食べます。ちなみに、チップスというのは英国ではフライドポテトの意味です。日本語で言うポテトチップスはクリスプスと呼ばれます。
この食生活が「欧州の肥満児」と呼ばれる肥満大国化に貢献しているわけです。
そして、多くの家庭が、電気の揚げ機(ディープ・フライヤー)を持っていて、冷凍状態で大量に仕入れたフライドポテトや衣付きの白身魚を自宅で揚げているそうです。フライヤーをお持ちの方に聞くと、皆さん、「便利だよ」「やっぱり揚げたてはおいしいよ」とうれしそうに言って、ぜひ買うように勧めてくれます。
ただし、こうした英国人の揚げ物好きを健康の観点などから批判する人もいて、カリスマ料理人の一人、メリー・ベリー女史は、「一般家庭はフライヤーなど持つべきではない」と発言しています。これに対し「揚げ物は幸せな家族の味」との反論が続出、論議が起こったこともあります。
さて、そこで問題は、揚げ油をどう処理しているか、です。
英国では、いまだに大半の人が、油を水道に流してしまうのです!
流された油は下水道管に付着して、ただでさえ老朽化した下水道管をつまらせたり、そのまま塊となって下水道を流れていきます。
そして最近、デボン州の下水道の中で全長64メートルの油の塊が発見されました。この塊には、おびただしい量のウェットティッシュ類が含まれていたそうです。水溶性のトイレットペーパーとは別に、水に溶けないお尻拭きなどもそのままトイレに流してしまうので、溶けずに流れて行ってしまうのです。ニュースでは海に流れ出していて海の生き物を窒息させているとあります。
この国の汚水処理ってどうなっているのでしょう?
幸い、今回の64メートルのシロモノは来月、回収されるそうです。
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https://www.bbc.co.uk/news/av/uk-england-devon-46795016/the-210ft-fatberg-lurking-in-sidmouth-sewer