英国の庭から~海外生活ブログです

オランダで還暦を迎えた駐妻。英国での5年弱、2度目の駐在生活を終え、オランダ生活も3年を過ぎてしまいました。けたところでロックダウン入り。できる範囲で何をしようかと模索中。

バチカン見学ツアーに参加(ローマ2日目午前)

 

昨日は早起きして、バチカン美術館見物に行ってきました。この10年ぐらい、以前は並ばなくても入ることができた観光施設がどこも入りにくくなってしまいました。今回、ホテルから知り合いのツアーがあると紹介されて迷った末、ガイドツアーに入ってみましたが、効率良く見物できてよかったです。同じツアーにいたのは私達一家のほかは一人だけでした。この方、アトランタから来たそうで、顔は東洋人ぽいのですが、身長が198cm!お陰で迷子になりそうになると彼を見つければいいので便利でした。

 

今は閑散期だそうですが、それでも8時前に着いたのに入館のセキュリティチェックための列ができていました。多分多くの方はオンラインでチケットの予約はされていたと思いますが、それでもセキュリティチェックは待たなければなりません。ガイドツアーの客はそういう方を通り越して横からするすると入れるのです。さすが、お金の力が物を言うローマ法王庁です。これは楽で、多少の費用には換えられないと思いました。

 

バチカンは、これまでにも何回か来たことはあるのですが、それでも約20年ぶりなので新鮮でした。ガイドの説明(英語)で、過去に見飛ばしていたものを良く見ました

 

例えば、入館早々、彼が立ち止まったのは入場用の螺旋スロープ。歴代の法王が財力と権力の力で収集したバチカンの至宝は昔は非公開で特権階級の人だけが見ることを許されたのです。これが広く一般公開されたのは1932年で、その年に完成したそうです。写真だと階段に見えますがスロープです。まだバリアフリーが普及する前にスロープが導入されたのは、高位の聖職者などの衣類が重く引きずっていたからではないかと言っていました。

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登りと下りが交わらないようにできているそうです(現在は入り口がさらに拡張されて使われてはいません)。

 

今回のツアーは3時間のツアーで、絵画館は含まれていません。世界一の所蔵品を誇るバチカン美術館は全部見たら3年ぐらいかかるらしいです。

 

今回はミケランジェロ中心のツアーでした。天才彫刻家だったミケランジェロが、法王気に入られて畑違いのサン・ピエトロ寺院建設総監督を依頼された話とか、システィーナ礼拝堂の天井画を描くように法王に命じられた後、古代ギリシャの彫刻「ラオコーン像」に強く影響を受けて、システィーナ礼拝堂に筋肉モリモリの絵画を多数描いたなどという逸話を聞きました。

 

これがミケランジェロに強く影響を与えたと言われるラオコーン像。

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↓こちらは、ミケランジェロが描いたシスティー礼拝堂正面の「最後の審判」。ミケランジェロは絶大な権力を持つ法王のお気に入りだったのでやりたい放題だったようです。審判を受けている多くの男性の顔は実在した枢機卿だったそうで、地獄に突き落とされるように描かれた人もいたそうです。しかも、ミケランジェロの生前は、全裸で描かれており、ミケランジェロの死後、局部を覆う布が追加で描かれたそうです。(礼拝堂は撮影禁止なので法王庁が用意したポスターの写真です)

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「システィーナ礼拝堂  天井画」の中で最も有名なのはこちらです。

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日本テレビがスポンサーとなって1980ー90年代に行われた修復作業で、蝋燭の煤や排気ガスが除かれたそうです。

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壮大な芸術ですが、正直言うとミケランジェロは彫刻の方が好きです。また、同時期にバチカンで壁画や天井画を描いて早死にしたラファエロの方が好きです。

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↑ラファエロの「アテナイの学堂」

手前で肘をついているのがミケランジェロ。

 

その後、隣接する巨大な聖ピエトロ寺院に行きミケランジェロの「ピエタ像」を見ました。ミケランジェロはこの作品を作るのに2年かかり完成前の半年間はひたすら艶を出すために表面を磨いていたそうです。完成したのは22歳の時。いかに天才だったかわかりますね。

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こちらはカトリックの総本山サン・ピエトロ寺院の中です。

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とにかく大きいです。寺院を一周してツアーは終わり。

 

イタリアは多様な大理石が算出するので、 バチカンにも様々な大理石が使われています。下は床のモザイク。

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こちらは祭壇の大理石の象嵌。

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庭もありました。オレンジの実がなっていました。

ミケランジェロもラファエロも欲しいとは思いませんが、法王庁の植木鉢のひとまわり小ぶりのがあれば欲しいところです。

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