2度あることは3度あるとはよく言ったもので、ブレグジットは3度目の延期となりました。今夜、決定的な投票が行われたのでご報告。
EU離脱法は可決
英国下院は10月22日夜、ボリス首相がEU離脱法案を賛成329票、反対299票で可決しました。過半数割れしている与党案が可決したのは、党を除名処分になっていた元保守党員の一部と離脱を指示する労働党員の一部がこれを支持したからです。
EU離脱協定のスピード承認案は否決
しかし、これを受けて、EU離脱協定&政治合意案を承認に向けて3日間で審議し、今週木曜日までに可決・承認しようという日程案は、賛成308、反対322で否決されました。
この結果、10月31日の離脱は完全になくなりました。
否決後、首相は「立法手続きを中断する」と述べ、今週はもう離脱協定に関する審議は行われず、14日(月)に女王が読んだ「施政方針」についての討議が行われることになります。
離脱の実現を最優先したい議員が多い
というわけで、散々、10月31日のノーディールに備えよと、広告宣伝をして(今日も道路にはそのサインが出ていたし、ラジオでも繰り返し流れていた)大山鳴動して鼠一匹出ず・・といえばいいのか、「オオカミ少年」と呼べばいいのか、それともFxxxing UKと呼べばいいのか、わかりませんけど、相変わらず英国はぐずぐずだらだらとEU内にとどまっています。
とはいうものの、私が驚いたのは、たった半日で、大きな修正動議を加えたりしないまま、30名もの与党以外の議員が賛成にまわったことです。
それは、彼らの地元選挙区が国民投票時に離脱多数だったからです。法的拘束力がなかった国民投票結果にこんなに引きずられるなんて・・・と思うのですが、それだけ英国の民主主義は選挙民の意志を反映することを重視しているのだと考えると、日本の国会議員よりもしかしたら、ずっとまともなのかもしれません。
というわけで、取り急ぎご報告。