英国の庭から~海外生活ブログです

オランダで還暦を迎えた駐妻。英国での5年弱、2度目の駐在生活を終え、オランダ生活も3年を過ぎてしまいました。けたところでロックダウン入り。できる範囲で何をしようかと模索中。

ガーデナーズワールド(2019年第22回)

ガーデナーズワールドは毎年早春から秋まで放映されます。今年度の最終回(第32回)が本日放映されてしまいました。うーーそれなのに、8月の初めまでしか紹介できていない・・・・急がねば。ということで、今日は第22回のご紹介です。

今回は、今月の仕事と、熱心なアマチュアガーデナーの2つの庭を紹介します。

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今月の作業

 花殻摘みでより長く花を楽しむ

花殻摘み(Deadheadingといいます)は、秋にかけて少しでも花期を長くし、より多くの花を楽しむためには不可欠です。そうでないと、大事な栄養が種子形成に使われ、1年草の場合、種子ができればあっという間に枯れてしまいます。

リンゴと梨の誘引と剪定

リンゴとナシの夏の剪定は、日当たりを良くして、果実をよく熟成してカビなどが発生しにくくなり、翌年の実付きをよくする効果があります。英国での剪定の時期は、梨の場合は7月中旬から、リンゴの場合は8月の第3週からが目安。植物の状態、天気、地域に応じて正確なタイミングを判断します。

剪定の仕方は、日当たりを遮るものをすべてカットします。全ての新しいシュート(写真で上に向いている枝)が切り戻しの対象です。シュートは上向きに生えているものほど元気がいいのです。全部、根元まで切り戻しますが、既に木質化し始めている部分は残します。しかし、そうしているとどんどん大きくなってしまいますので、4-5年に1回はもっと大胆に不要な枝を根元から落とします。

枝は横向きに好みの長さになるまで、剪定せずに伸ばしていきます。そのとき、先端部分は針金にとめつけず、少し斜め上をむくような形で放置します。これは写真をご覧になるとわかるように上向きの枝の方が成長が早く、元気が良いためです。好みの長さになって初めて針金に先端をとめつけ、そこで剪定して成長をとめます。

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誘引方法としては、コードン、エスパリア、ファン、ピラミッドなどの形があり、いずれも壁やフェンスなどに誘引します。場所をとらない方法なので、果物を育てるスペースを節約できます。今回みているのはエスパリアという方法です。一度樹形を確立すれば、剪定をほとんど必要としません。しかも、その枝ぶりが装飾的で魅力があります。果物以外にも ピラカンサなどを壁の柄のように誘引して建物の装飾として使うことがあります。

ハートフォードシャーの「谷」のような庭

番組が今回訪問したのは、ロンドンの北、ハートフォードシャー、セントオーバンスにあるメイソン夫妻の庭。奥さんのフランセスは13歳の頃からの園芸家で、狭い庭にはコテージガーデン風の植物と熱帯植物がびっしりと植えられており、突き当りの温室兼作業部屋までの通路はまるで植物の谷のようです。

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コテージガーデンによく植えられるデルフィニウム、フォックスグローブ、フクシアなどに混ざって熱帯植物も植えられている。

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エアプランツも集めていて、糸をつけた貝殻にボンドでエアプランツを貼り付けて、木などから吊り下げて育てています。エアプランツを栽培するには、空気、光、水、および暖かさがメキシコや南アフリカなどに似ていないといけません。 英国の夏には、植物を外に置いて、この条件を満たすことができますが、 初秋以降は温室か屋内に持ち込みます。

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↓植物の多くは自分で挿し木でを増やしており、例えば、大好きな熱帯植物ブルグマンシア(エンジェルストランペットとして日本では知られています)の挿し木は、その年に花を咲かせていない枝を15cmほど切って、不要な葉をのぞき、あるいは大きい葉は半分に切って(蒸散量を減らすため)、バーミキュライトなどに挿します。時期は春もしくは晩秋。(これ、かなりやり方として荒っぽいです。茎は節のすぐ下を斜めに切り、発根剤をつけ、温度18~21度位の場所に置かないと発芽しません。ポリ袋などをかけておいておくと良いです。置き場所は直射日光の当たらない半日陰がいいです。)

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黄色い百合を数多く植えています。百合は天敵リリービートルの食害で苦労する人が多いのですが、フランセスはカレープランツをお湯につけて抽出した液を毎週2回スプレーすることで防除に成功しているそうです。
下の写真はモンティ―自慢のカサブランカ。百合も素敵ですね。

 

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色とりどりの150鉢による華やかなケント州の庭

番組はもう1つ、南部ケント州Goudhurstに住むアニー・ウァーナーさんの庭を訪問しました。アニーさんの庭にも決して広くありませんが、庭には150もの植木鉢(そのほとんどがプラスチックのようです)が置かれていて、1年中色とりどりの花が咲いています。

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アニーさんの鉢の多くは、つたや草などで覆われており、植栽に溶け込むように置かれているのが特徴。150もの鉢への水やりは、ドリップ式の水やりシステムを使って無駄がないようにしているのだそうです。

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https://goudhurst.co.uk/gardeners-world-in-goudhurst/

今週の作業

豆類を植え付ける

 フレンチビーンなど、数週間前に種まきしておいた苗を本植えします。

植木鉢などに肥料をやる

バラの夏の剪定を行う

 シュラブ系のバラ。花が終わった茎をとり、さらに花芽が付くようにする。