英国で庭仕事をしていると、カタツムリやナメクジの獰猛さに驚きます。いずれも、日本の数倍の大きさがあって色が黒く全然かわいくない。
連中の好物は、葉菜、ホスタ、菊、デルフィニウムなどで、気が付くと地上部分の大半がなくなっているということも珍しくないし、名園と呼ばれる庭に行っても、食害されて葉がすだれのようになっていたりします。
英国人にとっては昔から悩みの種だったようで、古くは16世紀の文献にも出ているそうです。
カタツムリやナメクジの被害をいかに防げばいいのか。連中は乾燥や尖ったものが苦手とされ、植物の周囲にウールの屑や砂、とがった砂利石やガラスなどを植物の周辺に敷き詰める。緑青が苦手らしいというので銅のテープを鉢に貼り付けるといった方法が知られています。この関連で専用グッズがかなりの値段で売られています。
しかし、最近、英国王立園芸協会(RHS)がウィズリーの実験農場で行った実験結果を発表し、これらはいずれも効果が殆どないことがわかったそうです。
連中の出すヌルヌル成分が強力で多少の乾燥や尖りなど物ともしないそうです。私も銅のテープを買って植木鉢に巻いてみましたが、全然、効かなかったですねぇ。
RHSは有効な対策として、化学的な薬剤(ペレット)を使わないのであれば、捕殺が一番としています。また、4月下旬にネマトードという虫を散布して、それにカタツムリやナメクジの卵を食べさせる方法も効果があるとしています。でもかなり高額なのとカタツムリへの効果はやや低いようです。
https://www.nematodesdirect.co.uk/
上述のテレグラフの記事によると、地植えと植木鉢ではだいぶ被害のリスクが違うらしいです。我が家も、紫蘇だけは高い植木鉢に入れて、さらに植木鉢の下にはレンガと銅の網を置いて防御しています。銅の網は比較的安価ですし、毎年使えますので、来年もこの方法で対処しようと思います。ちなみに、三つ葉、ニラ、チャイブやミントの味は嫌いらしく、ほとんど被害にあいません。