英国王立園芸協会(RHS)本部の庭
ロンドン南部、サリー州ウォーキングにあるウィズリー(Wisley)庭園は、英国王立園芸協会の本部の庭です。会員数は約50万人。その会費、チェルシーフラワーショウをはじめとする各種イベントによる収益、寄付などによって安定的に経営されています。その潤沢な予算を反映して、1年中途切れることなく植物が花を咲かせたり、紅葉したりと見せ場を作っています。
英国には名園と呼ばれる庭が多々ありますが、その多くが1年のうち、6~7月の盛夏の時期は素晴らしいけれども、それ以外の時期に行くと物寂しい感じなのです。しかし、ウィズリーは1年を通じて、何かしら見どころがあります。特に他の庭が休園となる秋から春の時期が魅力です。
庭にはロングボーダーと呼ばれる長いボーダーガーデン、バラ園、ハーブ園、果樹園、高山植物用の温室、熱帯や砂漠植物の巨大な温室など様々なエリアがあります。
10月初めの様子をご紹介しましょう。









この常緑樹のコーナーでは、英国で長い間、生垣やトピアリーに使われてきたボックスツリー(英国の柘植)が、欧州に大量発生してアジア原産の獰猛なツゲノメイガ(蛾)により壊滅的被害を受けている現状に基づき、ボックスツリー以外の木を使うことを推奨し、使えそうな木を比較展示しています。
こうした実験的な展示に加え、実験農場などで王立園芸協会(RHS)が、数多くの実験を行っており、それを見たり、実験の結果を知ることができるのも魅力です。
紅葉の気配がありますね。