英国の庭から~海外生活ブログです

オランダで還暦を迎えた駐妻。英国での5年弱、2度目の駐在生活を終え、オランダ生活も3年を過ぎてしまいました。けたところでロックダウン入り。できる範囲で何をしようかと模索中。

ブレグジット(英国のEU離脱)

1月29日以降、何が行われるのか(ブレグジット その15)

ブレグジットの次の山場は1月29日(火)です。1月21日にメイ首相が提出した代替案(PlanB)に対する投票が下院で行われます。また、PlanB発表後、1月25日までに19本の修正動議が下院議員から提出されました。これも29日に議論され、全部かどうかはわかりませ…

フォーブス誌ランキングに不信感

米フォーブス誌というのは、色々な世界ランキングを発表し、その順位が上がった下がったと、世界中の偉い人や企業、国の機関が悲喜こもごもになるという罪作りな雑誌です。 さて、そのフォーブス誌が2018年12月に発表したのが、「ビジネスに最適な国ランキン…

メイ首相の代替案に失望色濃く(ブレグジット その14)

メイ首相が昨日(1月21日)、EU離脱合意案の「意義ある採決」が1月15日に歴史的大差で否決されたことを受けての政府方針(PlanB)を発表しました。 EU移民の英国ビザ取得代を無料にする(それまでは一人65ポンドだった)以外には、内容のあることは殆ど言って…

英国の新聞早わかりガイド

英国の新聞は発行部数が日本と比べて格段に少ないです。しかし、発行部数が少ない分、それぞれのカラー、特に政治スタンスを強く打ち出して、選挙や国民投票前など、各紙が対立した記事を載せます。どのような新聞がどのような政治スタンスなのか、EU離脱を…

今日の政治ショー(ブレグジット その13)

英国議会では昨日は終日、政府が提出したEU離脱合意案を審議し、承認失敗に終わったのですが、今日はそれを受けて「打倒メイ・ゾンビ内閣」に燃えた妖怪コービン労働党首によりメイ首相に不信任案提出という政治ショーが行われました。 自分自身、離脱派で、…

メイ首相のEU離脱案は予想通り否決(ブレグジット その12)

EUとの離脱合意案の承認を問う下院での「意義のある投票(the meaningful vote)」は432対202という大差で否決されました。今日の新聞各紙は、全紙否決の予想で一致していましたが、230票差という与党の敗北は英国議会史上最大の負けっぷりということです。与…

ドラマチックだった今週の英国議会(ブレグジット その11)

英国議会では今週月曜日から審議が再開され、EU離脱合意案については9日(水)、10日(木)の2日間、討議が行われました。それに先立って、8日(火)、9日と、かなりドラマチックな展開となったのでご説明&ご報告します。 今週のハイライトは「 ノーディー…

この微妙な時期に安倍首相が訪英(ブレグジット その10)

長い年末年始休会が終わり、7日から議会が再開しました。 先日、投票を回避したEU離脱合意案については9日(水)、10日(木)に討議、15日(火)に採決が行われる予定です。 投票で可決される見通しは相変わらず低いです。 先ほど、メイ首相がBBCの日曜朝の…

EU離脱 年明け以降のスケジュール(ブレグジット その9)

英国のEU離脱(ブレグジット)問題は、議会が12月21日から1月6日の間、年末年始休暇に入ったことから、宙に浮いたまま年を越します。 メイ首相が12月11日に予定されていたEU離脱合意案の議会採決を「否決されそうだから」という前代未聞の理由で延期したこ…

EU離脱合意案の議会採決が延期(ブレグジット その8)

英国のEU離脱合意案の承認を問う下院での採決は、12月11日に予定されていたのですが、前日10日の15時半にメイ首相が下院で声明を出す形で延期となりました。 北アイルランドの国境に関する条項への懸念から、大差での否決となる可能性が高まったためと、首相…

ブレグジットで企業が困ると(ブレグジット その7)

ブレグジットについて、企業が一番困っていることは政治・経済の先行きが見通せない状態が国民投票前から既に3年以上続いていることでしょう。明日、離脱合意案が下院で否決されるとその期間はさらに長引くことになります。(※明日と書きましたが10日15時30分…

3月29日には離脱できないかも...(ブレグジット その6)

しばらく、ブレグジットの話題から遠ざかっていましたが、来週、最大の山場を迎えます。既に多くの日本の新聞でも報道されていますが、先月EU側と合意し、今週の月曜日から英国議会で審議中のEU離脱法案が、12月11日(火)に採決に付される予定です。夜7時か…

EU離脱交渉妥結(ブレグジット その5)

英国のEU離脱交渉が妥結したと11月14日、欧州委員会と英国政府から発表されました。14日夜には英国政府のウェブサイトに585ページに及ぶ協定文書(案)が公表されました。 メイ首相は、14日14時に閣僚会議を招集して内容の説明を行ったのですが、かなり難航し…

英国を拙速なEU離脱に導いた政治家たち(ブレグジット その4)

英国とEUのブレグジット交渉は妥結したようで、メイ首相は今日11月14日14時に臨時閣議を招集したそうです。合意内容や今後の日程については、改めて書かせていただくとして、国民投票以来の混乱で明らかになったことは、EU離脱に対する準備不足、国民のコン…

95%は合意済み(ブレグジット その4)

先週のEU首脳会議で、交渉が不調に終わったことで、EU離脱派、残留派双方から不満の声が高まっています。先週土曜日(10月20日)には、ロンドン市中心部から国会議事堂に向けて、EU離脱交渉合意後に最終国民投票を行うことを要求するデモ行進が行われ、主催…

EU離脱交渉、進展なし (ブレグジット その3)

10月17日、18日と2日間にわたってブリュッセルで開催されたEU首脳会議が終わり、「ブレグジット交渉については進展がなかった」という発表がありました。交渉開始時点では、この首脳会議があたりで合意することが期待されていたのですが、まったく進展しな…

EU離脱交渉とは別に既に決まっていること (ブレグジット その2)

先日、ブレグジット その1でEUと英国の交渉については「すべて合意しなければ1つも合意とならない」という方式だと書きました。だから、ブレグジットの行方がどうなるかは、交渉妥結までは誰も何もはっきりしたことはわからないのです。 しかし、現時点で…

ノーディールとは何か(ブレグジット その1)

英国のEU離脱(ブレグジット)交渉が正念場を迎えています。英国が2016年6月に国民投票でEU離脱を決定して以来、メイ首相は「ブレグジットはブレグジット」という言葉をお経のように唱え、ブレグジットに向けて、まい進してきました。 しかし、交渉開始当初…